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深夜0時 突然の電話

泣くつもりはなかったのに
「びっくりした。どうしたの?」
揶揄うようなその声に涙が止まらなくて
「ねえ、聞いてよ。」
涙を孕んだ一声に、静かに頷いてくれた。
苛立ちを思うままにぶつけ
支離滅裂な言葉ばかり吐いて
しめくくりには「もう嫌だ。」
それなのに、通話終了間際、涙は消えていた。

私には、絶対的な友人がいる。
それってもしかしたら、すごく幸せなことなのかもしれない。

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寝顔

きっとほんのひと時のきもちだけど
あなたの袖を掴みたくなったのです

たばこの匂いがする
小さなくくりで分けた小部屋で
小さないびきをするあなたがいました
くろい髪の間から見える顔が
しらない人のようで
その瞬間から
あなたのことを力のかぎりに
顔をあなたにうずめるほどに
ただただ抱きしめたくなりました

きもちに身をまかせることが出来るのなら
そんな想いをむねにしまって
ただ袖をすこし掴んでしあわせを感じるのです


こんなこと本人には言えないけど、まだ出会って三回ほどの大切な友達だけど、
ただ、ただ寝顔がほんとに綺麗でした。初めて人の寝顔を見て苦しいほどに愛おしく感じました。