少年Aをいじめていました。Aは、転校してしまいましたが、その直前に、アザミの花を私にくれました。しかし、よく見るとそれはゴボウの花でした。何故こんなものを?
彼は今や、立派な人格者です。
ゴボウの花言葉
「いじめないで」「人格者」
Aは何を言いたかったんでしょうね…
綺麗な綺麗な
藍色の想い出
鮮やかに
瞼の裏で
よみがえる
いつのまにか
こんなに色が褪せて
醜い
色は移る
今も
嘘みたいに
色は消えて
まだ諦められずに
散ることもできない
「ちなみに望さん。どんなことを聞いているんですか?」
今でなくとも、いずれ聞く話ではあるのだろうけれど聞かずにはいられなかった。
先週、瑛瑠の開いていたページを見て心得顔だった光景が甦る。何かしらの関係があると踏んだ。
望はふっと微笑む。
「この地域のこと。」
考えることは皆同じようだ。瑛瑠は、図書室の地域文化の角に自分がいたことを思い起こす。違うのは、その手段。
「焦らすなあ。何か掴んだんだ。」
楽しそうに言う歌名に、望は困ったように笑う。
「あんまりハードル上げないでよ。被りネタでないことを保証はできないから。
歌名だって何か探っているくせに。」
鍋の中身はやたらと黒い
どろどろしたおもいなにか
火にかけると熱を帯びていき
そのうちグツグツと煮詰まって来たか
と思うと突然熱をどこかへやってしまう冷めてしまったおもいはなんとも堅く
触れると切れそうなほどヒヤリとした
冷たい感触 冷たいと思った
そんな重い想いを思うと
いつも体が重く冷たく
人肌ほどの温度が
酷く恋しく愛おしいのだ