4月に降る雪は、春の訪れを告げ、冬の終わりを告げる。人の別れと出会いは冬と春の間にあって、僕の虚しさも春と冬の間に、ひときは強くなる。いつか、大切な人と桜を見れたなら、暖かい春が来るのだろう。
こんにちは、月影です。
現在この掲示板で連載中の「月の涙」はエンディングのために牛歩の如き速さで更新しています。ただ遅すぎてないよう忘れてしまった方も多いと思うのであらすじを書きたいと思います。四月から心機一転、なんとか終わらせようと努力しているので、温かく見守っていただけると幸いです。
~あらすじ~
大の本好きで超インドアな”私”は、妹である陽波に半ば強引に誘われとある花を見に行くことになる。花の名前は月涙花。一年のうちのたった一夜にしか咲かないその花は多くの人を魅了してやまないが、咲いた夜の明けにはすべての花が閉じてしまうとても繊細な花だ。私と陽波は従兄で大学生の圭一さんとともに、月涙花唯一の群生地である氷枯村を目指す。旅の中でも本を手放さない私と、普段と様子がどこか違う妹。道中道の駅や本屋などによりながら、車と電車とバスを乗り継いで一路北へ。
風が吹いて花がそよぐ
花がそよげば人が微笑う
生き生きていく陽だまりの中
私の道を、君の道を、
照らしてくれてありがとう
色も形も溢れていた
涙でべたべたになっても
暗い闇の中手探りで書き殴っていても
閉篭もるよりはましだったって
そう思えるよ
また一歩と踏み出しながら
足元がおぼつかなくても
射し込む光に期待を寄せて
さよならを、
芽が出れば朝が潤う
朝が潤えば小鳥が歌う
そうしてきっと新しい私となる
いつあなたに好きになってもらえますか
何をすれば私を好きになってくれますか
誰にどうやって
いまのこの気持ちを言えばいいですか
あなたをちゃんと
好きになる日まで
いつも近くにあった声
うるさいね
なんて言いながら笑いあってた声は次第に大人になってサヨナラしてしまう
キライだった奴ですらもう大人
サヨナラ サヨナラ サヨナラ
そしてまた知らない声達が飛び交う場所で
ハジメマシテ
「僕は(私は)・・・です」
幕が上がる
私、変われていますか?
ふわり、と笑う花を見つめながら
窓を開ける
まっさらな、空
外の空気がやけに綺麗で
頭痛が旅に出るのを感じた
口に含んだブラックコーヒー
苦味は感じない
お酒はまだ飲めないけど
大人になったってことかな、なんて
ちょっとふざけて呟けば
私の髪はふわり、と
そらにうかぶ
そういえば
あの日から───
既読のつかないスマホの画面を
意味もなく指でなぞって
長いため息が漏れてしまう
忙しいのかなぁ
自分で自分を勘違いさせないと
怖すぎるよ
あなたに嫌われたんじゃ…
って
やあやあどーも、少年少女その他のみんな!何かが崩壊している者の3番目か4番目の人格、何者ちゃん(「何者」はRNハイスピード☆ノロマさん命名)だぜぃ!
今日は何月何日?そう!4月1日、エイプリルフールですよ!というわけで、この何者ちゃんも何か大きな嘘をつきたいな〜、なんて思ったりしたわけで……って、もうこんな時間か!ごめん!続きはまた明日!
ようアキラ。まあ座れ。
りょうさん、久しぶりっす。珍しいっすね。ファミレスなんて。
お前が指定したんだろ。
正月のこの時間帯じゃあファミレスしか開いてないんで。
なんでも好きなの頼め。
遠慮なく。……えーっと、リンゴのパルフェひとつ。
お前、ずいぶんかわいいもの食うんだな。
はい。これ、アイドルグループ、シーザーサラダのカレードリアちなみちゃんが好きなメニューなんです。
そのグループ名と芸名、絶対このファミレスで考えてるだろ。
あ、来た来た……うんうん、うまたん。
なんだそのうまたんって。
うまいってことです。いまどきのティーンはみんなたんつけるんす。
アキラ、お前いまいくつだ?
三五っす。
彼女できたのか?
できません。
だろうな。
あ、でももてるための情報収集は日々怠ってないっす。
どんな情報を収集するんだよ。
最近雑誌で読んだのは……パーソナルスペースってあるでしょ。
なんだそれ。
他者との身体的な距離っすね。
うむ。
女性はね、嫌いな男性とはパーソナルスペースを広くとるらしいです。
じゃあ俺はやっぱりもてるんだな。西口の立ち飲みの店員のねーちゃんがんがんぶつかってくるもの。
それは狭いからでしょ。それにりょうさん狭い所でも周りに気ぃつかわないから。
うん、俺、狭い所きらたん。
なに若ぶってるんすか。
お前が言うんじゃねえよ。
へへへ。
へへへって……お前なあ、その手の情報正しかったらとっくに結婚してるだろ。
疑うことも必要っすよね。
クリティカルシンキングができないとな。ただ、確固たる自我がないとなにを信じいいかわからなくなり。結果、耳ざわりのいい思想を受け入れ、破滅を導くこととなる。
さすがっすね、りょうさん。
まあな。ちょっと便所行ってくるわ。
ぐっ……アキラ……お前、裏切りやがって……
いやぁ、すみません。実はカルガモ組にヘッドハンティングされましてね。あんたの販売ルートじゃあんまりもうからないんですよ。こいつは頂いて行きます。証拠になっちまうんで。ああそうだ。クリティカルシンキングができないからこうなるんですよ。じゃ。
がはっ……つらたん……
抜けきらなかった炭酸にびっくりして
噎せた
抜け出せなかった青春の重さを感じて
老けた
抜け目なかったあの娘の
並々ならぬ努力も知らずに
同情しながら愛を惜しんだ
まあどうせ惜しまず愛を注いだところで
溢れて流れるだけだから
気持ちだけいい感じに
なればいいかなって
なれればいいかなって
愛だの恋だのそんなのおまけ
溜まりに溜まった快感が本命
大事なのは欲求の解消だけ
だから今夜はいかせてよアレ
そしたら明日は燦々と晴れ