何かに反して生きるものは 強く美しく
突き抜けて反するものは
強く美しい
どうして
なんで
上手くいかないの
自分だけ
毎日追い込まれて
最近は家だけでは抑えきれなくて
学校でもおかしくなって
授業もまともに受けれなくて
全部上手くいかなくて
突然襲ってくる
あの気持ちは
突然思い出す
あの気持ちは
突然泣きたくなる
あの気持ちは
どうすれば楽になる?
人に話せてるよ?
助けを求めてるよ
なのにどうしたらいい?
どう生きたらいい?
なにが正解?
なんで。
消えたくなっちゃうのかな。
「また失敗か……」
異臭を発する薬品が出来たのはこれで何回目だろうか。数えきれないほどの失敗を繰り返して、何年経っただろうか。
……この身に呪いを受けるのは、何回目だろうか。
* * *
最初の呪いは、人の声。
僕のことを化物だと恐れ、悲痛に叫ぶ声。鱗に覆われた体を見てそう思うのは、仕方がないとは思うけれど。必要のなかった呪いは僕の心を蝕んだ。
そんな時に、君は現れたんだ。
僕のことを見ても恐れることなく、無邪気に笑いかけてくれたんだ。
あれから君は、毎日のように声をかけてくれた。小さかった君が成長して、大きくなって、白髪も生えて、しわくちゃの手で僕の手を握ってくれるまで。動けなくなってしまうまで。
* * *
痛む呪いは、別に気にならない。
君が動かなくなったあの日から、君以上の傷も、君が笑ってくれない以上の呪いも、存在しないのだから。
さあ、また薬を作ろう。
君のことをもう一度笑わせてみせるから。
僕は君の死体に向けて微笑む。
「瑛瑠、おはよ!例の女の子って、黒髪お団子の超絶美少女なんだよね⁉」
学校に着くなり、元気な歌名がすごい勢いで瑛瑠に突撃してきた。
「そ、そうですけど……もしかして、会ったんですか?」
「たぶんっ……!」
目をたいそう輝かせた。わからないでもない。本当に例の女の子であれば、そういう反応をしたくなるほどの可愛さであった。
「どこで?」
「神社!」
神社。第一回会議(仮)で、とりあえず来週,なんて無責任に放り投げられた“神社”だろうか。歌名が、英人に見てもらいたいと言った、地域でもスピリチュアルなスポット。
「さすがに今回ばかりは、ちゃんとそこへも目を向けなければなりませんね。」
終わってから気づくんだ
どれだけあの日々が暖かかったかを
終わってから気づくんだ
どれだけありがたかったかを
神さまありがとう
もっとうまいこといけてたらよかったけど
これはこれでよかったよ
幾転生繰り返す中でたった一度きりの恋だったよきっと
愛される喜びは
きっともう死ぬまで忘れない
一番の思い出
あぶらの弾ける音
みずが流れる音
あなたの笑い声
私の耳には心地よかった
どうしようもない
焦燥感と
どうにもできない
劣等感と
なんとも言えない
この想い
すくいようのない
この僕を
助けてはくれないか