来たる週末。その神社は歌名しか把握していないため、ひとまず校門前を集合とすることにした。
「それじゃあ、話した通りです。これからその神社に行ってくるね。」
一応チャールズにこれまでの経緯を伝えておく。報告ミスや帰宅時間が遅いなどの理由でお説教を食らうのはごめんである。
チャールズはいつも通りに見える顔で送り出してくれた。
「あまり遅くならないでくださいね。」
いつもの過保護かと思うも、なんだかそうして消化していいものでもないような気がして、思わずうなずく。
「暗くなる前には帰ってくるね。」
「はい、そうしてください。」
小さく微笑んだチャールズを見てから扉を閉める。
一度、立ち止まってみた。いつもと何ら変わりない休日の風景が広がっている。
「……大丈夫。みんながいる。」
特に理由はない。それでも言い聞かせるような言葉が出てきてしまったことに、行く当てのない不安だけがかすめた。
君を好きだっと言ったら
君はどんな風に思うかな。
心地いいこの関係も
壊れてしまうかな。
君を好きだと言えたら
君は笑顔になるかな。
この不安が、この怖さが、
今の僕の全てです。
忘れられなくて 忘れられなくて
大さじ2杯の塩水を
ジョッキで飲み干しながら
一昨日の海を思い出してる
気づけばいつの間にか朝になって
夜を漂ったような気がして
ただ酔っていただけのような気がして
陽の光に溺れそうになりながらも
わたしは今日もカーテンを開け
光の海で息を吸う
履き潰したスニーカー
結ばれた靴ひも
出来上がった蝶々
雨上がりのアジサイにカタツムリの殻
たまの仕事お疲れ様です。
折り畳み傘をたたんでお礼
水たまりがゆれるくらいの
風が気持ちよく吹いてる。