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ほら

「晴れてるね」
「雨が降ってる」
「雨が止んだよ」
「虹がかかったよ」
「また、明日ね」
ほら
取り留めの無い
ただのおしゃべりじゃない?

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余命

余命一年と言われる僕と
余命すらも分からない君とが
恋に落ちたなら

制限時間を理由にして
きっとお互いを愛し合えるんじゃないかな

でも君は僕より先に死んでほしい
残された悲しみ苦しみを味わうのは
僕だけでいいから

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non title

きみが落ちこんでいるときだけ開店する花屋のアルバイト店員になりたい

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衝動也

嗚呼、
「今日も」なんて
言葉だれが
言い始めたんだろうな
「明日も」みたいな
言葉消えてしまえば
明日はないんだな
消しゴムを手の平で
もて遊ぶ ただ転がって
どこかに逃げた
僕も、なんて、考えて
やめた
廃屋で雨やり過ごそう
きっと止まないさ それでいい
道ばたで小さな花を散らそう
そんな僕を誰が叱るの
君が現れる幻想を
君が消えてゆく残像を
きっと
今日も
追いかけてしまうんだな
足がもつれて
転びそうだ

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泣き言

私の言葉が間違いだったかどうかなんてわかんないけどね、だけどあのときあの瞬間何かが壊れたことだけはぼんやりと覚えているよ。

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文学少女(3)

 私の好きな或るアーティストが、「音楽と文学は似たようなものだと思う」と言っていた。「どちらも、書き手の自己表現なんだ」と。私はそれを聴いて、『だから私は音楽に惹かれたのかもしれないな』と思った。
 或る暑い夏の日、私はいつも通り一人で学校から帰っていた。その日、私は朝からとても気分が悪くて立っているのもやっとだった。
私がいつものように人気のない河原を歩いていると、ふと上から飛行機の音がした。その音がまるで自分のすぐ真上にあるような気がして、私は何気なく上を見上げた。その瞬間、空を見上げたはずの私の目の前が真っ暗になった。そして、私はそのまま気を失ってしまった。
 気が付いた時、私は真っ暗闇の中にいた。頭もちゃんと働いて意識もはっきりしているのにも関わらず、何故か周りが暗かった。初め私は、何らかの理由で目隠しをされているのだと思った。理由は分からないけれど、その解釈が一番納得がいくような気がした。しかし、『それならば……』と、少し疑問を持つ自分もいた。
『目隠しならば、少しくらい光が漏れ入っても良いのではないか? もし、光が漏れ入ってこないようにきつく結んでいるとしたら、何故頭がきつくないのだろう?』
 そこで私は、目隠しを取ろうと頭の後ろに手をやった。しかしそこには、本来あるべきはずの目隠しの結び目がなかった。いや、結び目だけではなく、目隠しとして使用されているはずの布等すらなかった。そして気が付いた。目には何も巻かれていなかったのだ。
 その事実を知った時、私はそのまま動けなかった。しばらくの間、全くと言って良いほどその状況における理解が出来なかった。そしてその意味が分かった瞬間、私はありったけの声で発狂した。今思えば、普通に考えてそこは病院だったのだから、とても周りの迷惑になっていたと思う。しかしその時の私は、今いる場所がどこなのかすらどうでも良くなっていた。私の声を聞きつけて、何人かの人がやってきたのが足音でわかった。その中に母の声がして、ようやく私は落ち着いた。私が母に対して、初めて安心感を覚えた瞬間だった。母が言うには、道端に倒れて動かなかった私を、偶然通りがかった人が見つけ、救急車を呼んでくれたらしい。

~続~