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桜木ノア #07 7月某日

アニメ映画推し・朝香、好きな曲推し・平田、両者の争いになるかと思ったが、そこに応援ソング推し・桜木ノアがやってきた。
「私、やっぱりこの部活って、届けられるっていうのが良いところだと思うんだよね。私たちの音を聴いてさ、前向きになってくれると嬉しいじゃん」
桜木は主張を続けたが、朝香、平田も反論する。
「いや、でもさ、それって聞いてくれる人がいる前提の話でしょ? だったら有名どこから引っ張ってきて客寄せしたほうが良くない?」
「だからその発想も客前提なんだって。自分たちの好きな曲をやるのが一番楽しいだろうよ」
激化しそうな口論の中に、俺は一言放り投げる。
「じゃあ一曲ずつやればいいだろ」
3人が一斉に俺を見た。別にそんなに驚くことではないだろう。
「俺たちが出来るのは3曲まで。だったらやりたいもん全部やれば良いだろ」
「……そっか。確かに」
口論の熱が冷めていくのを肌で感じる。
「お前は? やりたい曲ねーの?」
「俺はいいよ」
そんな感じで火種を回収し、詳しく曲を決め始めたときに
「やりたいこと全部、かぁ……」
と桜木が呟いたのは、誰も聞いていなかった。
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7/15更新と言いつつ完全に忘れていたので、本日投稿、桜木ノアです。

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ズキューン!!!

君の口は22口径 語る言葉はリムファイア
僕はジャムって焦って振った白旗
ドキドキはしない
君にハートを撃ち抜かれたときに
心臓はちゃんと止めてきた

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無題

カーテンの隙間から降る白い空
大人になりたい何度目の夜

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無題

踏み入れた 足の先 冷たい感触
駅の裏 壁は既に 誰かのキャンバス
蝉の声が 頭の中を掻き乱す
「もう、いいでしょう?」
そっと瞼を閉じ その場に跪く

ただ

肩に触れた 雨粒だけが 私を癒す