「まあそいつら普通に捕まったんだけどな」
「へー、どうやって?」
「二段ジャンプ野郎はより高いジャンプで取り押さえたし、影の薄い奴は普通に突っ込んで捕まえてた」
「二段ジャンプより高いジャンプができるその子何者?アスリートか何か?」
「さあ、知らん。けど知らないってことは違うんだろ。で、神か少年も物陰に隠れてたのがバレてあっさりお縄」
「神か少年って何その略し方」
「で、残りが主催者のジョジョなんだが、探しに行く気配が無いからどうしたのかと訊いたらそいつは絶対に捕まえられないからどうせ無駄だっつって、じゃあ試しにと一回ケイドロ止めて範囲決めてそいつを全員で捕まえようってことになったんだよ」
「範囲って?」
「4m四方」
「無理でしょ。1対6でしょ?」
「ああ、無理だった」
「やっぱり」
「捕まえるのが」
「ファッ!?」
「あれは人間の身体能力じゃなかったわ。あいつも俺らの同類だったのかね?」
「ハッハッハ、そんな馬鹿な。そんなコロコロいるわけ無いよ」
「……そうだな。それもそうだ。……あれ、そうだよな?あんまり人外ばっかで感覚変になってたかな」
「それもやむなし。だって君だろ、二段ジャンプだろ、逃げ足特化だろ……、マジに全員能力者あるかも……」
「だろ。折角だから今度そいつらにカマかけてみよっかな」
「何か分かったら教えてよ」
「おう。……さて、ところで一つ良いか?」
「何?」
「お前が不登校な分には別に構わないんだが、何故俺ん家に来た」
「細かいことは気にするなよ、少年」
キミは僕に見栄をはるだろう
虚栄で飾ろうとするだろう
そんなのとうに分かってる
分かりきってるんだ
そんなのも全部ひっくるめてキミだから
そんなキミを貰い受けようと思ったんだ
この先何年掛かるか分からない
けど、それまで笑って待つよ
キミが心の底から笑える日まで
あなたが苦しんでいるのは
言葉から伝わるけれど
でもあそこは
あなたの苦しみを明かす場所じゃない
あそこは作品の感想を並べるところだ
YouTubeのコメント欄
狂信者のコメントばかりに
いいねが押されていく
だけど私は迷ってもいる
あなたが苦しんでコメントする
この口をふさぐことが正義か否か
今もまだわからないまま私は見て見ぬふりをする
そういう意味では
私も苦しんでいるのかもしれない
あなたほどではないにしても
めんどくさいわ。
終わらない宿題も、
縮まらないあの子との距離も、
退屈で単調なこの日々も。
でも、
自然と存在しているそれらを
わざわざぶつ切って終わらせてしまうのは
もっとめんどくさいような気がする。
というわけで、
今日も惰性で生きます。
キラキラと光を浴びて
輝く氷
妖精さんたちが
楽しそうに飛び回ってる
ずっとここにいられたらいいのに