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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 7.サイレントレイヴン ③

「そりゃね。大体すべての事の発端はアンタだし」
ネロはわたしの方を指差して言った。
「いや若干ネロも絡んでるだろそこ」
師郎にそう突っ込まれて、ネロはうぐ…とうろたえた。
そんな彼らを見ていて、わたしはふとこの間の事を思い出した。
「…ねぇ黎」
わたしの発言で、彼らの視線がつっとこちらに集まる。
「この間会った時さー…どっか行ってたの?」
「…」
黎の視線が静かに向こうを向いた。
「おいお前、そういうの100パーこの人答えないぞ」
「え、別にいいじゃんそれくらい…」
耀平に軽く突っ込まれたが、わたしは気にせず黎と会話を続けようとした、が…
「…別にどうでもよくない?」
「え」
少し間が空いてからの返答だったから、わたしはわたしで言葉がちゃんと出なかった。
「…そもそも、話す気ねぇし…お前とは特に」
その一言に、わたしは凍り付いてしまった。

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そして、マカロンは食べられた。

「わぁ!可愛いぃー!!」
「写真撮ろ!!」
「いただきまーす!」
パクッ
「あ…」
ーーーーーーーーーーーーー
「マカロン美味しかったねぇ…」
「うん。」
「あ!見て!月出てる!」
「ほんとだ!三日月じゃないの残念…」
「たしかに。でも、私、月好きだな」

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世にも不思議な人々61 見せる人その3

「つーかキタさん、どこに行ってたんだ?」
真琴が尋ねた。
「ちょっとハブアウィル次元にねー。バレないように上空600mくらいからこっそり見てただけだったけど、ネロちゃんとコマイヌがじゃれ合ってたり、黎君が他の異能力者から話聞いてたり、セイレーンさんが路上ライブしたりしてた」
「で、キタさん、いや、嵐山斎六さん?一体どういうことなのか説明していただきたいのですが」
初が切り出した。
「キタさんの能力は確か、『普通なら見えないものを可視化する』、だったはずです。空間に穴開けるとか別次元に行くとか、そういうのは範疇の外な気がするんですが」
「良い質問だねぇ。これだよ、これ」
そう言ってキタが自分の右眼を指差した。いつの間にかその眼にモノクルがかけられている。
「それは?」
「オータロー、ラモス、君達も能力発動時に、能力に話しかけられることがあるだろう?」
随分と久し振りの呼び名を使って、キタが説明を始めた。
「僕はあれを便宜上『能力生命体』と呼んでいるんだがね、『生命体』の名の通り、彼らはただ脳内に話しかけてくるだけのものじゃあない。実体があるんだ。その実体のほんの一部だけを借りたんだよ」
「へえ、『具象体』に似てるな」
先程まで離れた位置でネコと遊んでいたぬえが割り込んできた。
「うん、まあそういう考え方であまり間違っちゃいないよ」
「けどさあ、それとさっきの現象、どう関係するんだ?」
真琴が訊く。
「可視化を利用した幻覚の応用編みたいなもんだね。人間は外から取り入れる情報の七、八割を視覚に頼ってるんだ。その視覚を操れれば、偽薬効果の要領で、思い込みだけで幻覚を実体化させることも可能なんだ」
「無茶苦茶じゃね?」
「そこは能力の不思議パワーってことで。一部を借りたときは、どうやら能力の威力も上がるらしいし」
「へー。面白いなー。もしかして僕らもそれ出来たりすんのかな」
「まあ、能力側の気が向いたらね」
「あ、そういやお前、何ていうんだ?」
真琴が突然に吾魂に聞いた。
「あ、ぼ、僕ですかい!?………うん、僕は嵯峨野吾魂だ。それより前の名前はもう良いや。どうせ死のうとしてた身だしな。気が向いたら教えるよ。能力は『どんぐりころころ』。『志半ばにして死ぬとき、その遺志を他者に継承する』能力だ。よろしく」

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あーあ

仲良くしてくれてありがとね

こちらこそ笑
なんて返してくるあなたはほんとにずるいなぁ

私にはあなたしかいないのに
あなたにとってはたくさんいる中の1人なんだよね
だってそうじゃなきゃ
仲良くなることすら出来なかったもの
フレンドリーなところは
あなたの取り柄であり
私の不安要素なの

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遅くなったけど

あなたの
しゃべる声も、楽しかった
ざつだんも、あなたの
わらい声も
きょうからはもう聞こえなくなってしまうなんて
うそみたいです。でも、これからはこの学校より
とおくから、私たちを見守ってくださるのは
うそじゃないって思っています。そして5年間、

お疲れ様でした。あ
しざわ教頭は誰より
も、生徒思いな気が
しています。これがと
どいたら、わたしはう
れしいです。

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旅に…出る

カレが来る気配がした
あぁ、また来てしまったのか
ってぼんやりとした頭で思う
私の苦手なカレ
カレはいつも私について来て私の居場所を奪っていく
重い気持ちのまま私は荷物をまとめた
ここも私の居場所では無かったんだな
次こそカレの来ない私だけの居場所を見つけたい
そう思いながら私はまた長い長い旅に出る
 

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存在

君の存在が私の心を癒してくれる
学校にいると震えが止まらないのに
君がいるとちょっとはましになる気がするんだ
お願いだから遅刻しないでよ
1時間目の体調はさんざんになっちゃうから
なんて
ほんとのことは言えないから
遠回しにしか伝えられない

ねぇ、同じ空間にいられなくなったら
君と目を合わせて微笑み合えることが
少なくなってしまったら

私は学校に行けなくなってしまうのかな

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パラレルスペック 3rd.詩集
「SEPTEMBER」
テーマ : 終わりと始まり
1.プロローグ。
2.9月9日、
3.SHUFFLE再生
4.窓ぎわのペットちゃん
5.SEPTEMBER
6.カフェ・ド・オレ
7.リンスINシャンプー
8.GAME SET
9.エピローグ。
*パラレルスペックのまとめ
または、ポエム掲示板まとめまで

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SEPTEMBER

途切れそうな発車bellで
滑り込んだ9番ホーム
今、髪と心だけふるわせて
ワサビ色の電車 見送った

SEPTEMBERはさよならの駅
恋に乗り遅れた人たちが
SEPTEMBERに立ち止まって
次の出会いを待っている

daytimeの一瞬 この駅は
0番ホームまで見渡せる
今、折り返し電車が遮った
カラシ色したワンピース

SEPTEMBERははじまりの駅
隣には似合いの誰かさん
SEPTEMBERに君は変わった
新しい人と出発するんだね
SEPTEMBERは恋のターミナル
皆んなこの駅で折り返す
SEPTEMBERでゼロになって
僕が次の電車に乗っても

REMEMBER 君との夏は忘れない

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ことば

「さようなら」なんて言わない
だってまた会えるでしょ?
だから、「またね」