1日って24時間
授業が5時間(50分×6コマ)
お昼が30分
掃除が20分
部活が1時間35分
睡眠が6時間
SOLが2時間
これで
15時間25分
残り8時間35分
この時間、私何に使ってんだろ
この世界は酷く汚れている。
しかし、大人たちはそれを子供に教えようとはしない。子供に見せるのは夢に守られた世界だ。
着ぐるみなんてないし、おもちゃたちはおしゃべりできるし、誰だって何にだってなれる。
子供たちは純粋で、それ故に大人に問いかける。しかし、都合の悪いことがあると
「大人になればわかるよ」
と話を逸らされる。
私はあの言葉が嫌いだった。子供扱いをされているようで。
だけれど、今ならその意味がわかるよ。ああ、本当だ。大人になったらわかったね。
だけれど、僕はこんな汚れた世界、大人になっても知りたくなかった。
大切な人にこそ言いたいこといっぱいあんのに
でもほんと大切だから、何を言うのが1番なんだろうって考えて
全部言えないことが辛いなあって思うのに
面と向かうと何話せばいいのか分からなくなるとか
ほんとにこの人のことが大切なんだなあ
少しだけ
他の誰よりも
近くにいる気になってたんだ
だけど見てるのは
君が見てるのは
私じゃない、私の大好きな友達で
なんで私じゃないんだろうか
目を合わせた私じゃだめなんだろうか
何千、何万回という後悔に
埋め尽くされた過去を背負って
夜になる度苛まれ
朝になる度ウンザリして
また今日もドアを開けた
こんな僕ならきっと
すべてを塵へと還しても
そこから生まれる後悔も
取るに足らないのかもしれない
そんなことを言ってみても
やっぱり死ぬのは怖いんだから
全く始末に負えない
死に怖れなどなければいいのに
痛みなど存在しなければいいのに
そうしたらこんな下らない人生を
無為に過ごすこともないだろうに
そう口走る僕を
昨日の僕が鼻で笑って
明日の僕が顔を覆った
肩越しに後ろを向いて歩いていたら
誰かとぶつかった
思えばそのときのあれは
君だったのかもしれないな
そんなことを言ったりする
いやね、あれはほんの悪ふざけだったんですよ。ちょっとした口論でつい口をついて「死ね」って言ってしまったんです。
そしたらあいつ、いきなり自分の筆入れからカッターナイフ取り出してなんの躊躇いもなく手首切りやがった!しかもかなり深く!
……それがまさか、ずっと出血し続けてるのに死なないで首かしげてるとかおかしいでしょ!?それでそいつ、今度は自分の喉を切りやがった!それでもやっぱり死なないんだ!……え?何故止めなかったのかって?普通あの場にいたら驚きで声も出せませんって。
それであいつ、今度は諦めて天井から首吊って死のうとしたんだが、今度は縄が切れて失敗。それで次は窓から飛び降りた。あそこ六階だったのになんの躊躇いもなく!
そしたら偶然下を通りかかった通行人にぶつかったんだ。
……とまあ、これが手首と喉が切られ、首に縄の跡がついた男子高校生がマンションの六階から飛び降り、偶然下を通りかかった通行人にぶつかって幸い命は助かったものの、男子高校生と通行人の両方が大怪我をした怪事件の真相です。俺って何かの罪に問われますかね?
冬の道端に凍えて咲く花を
可哀想と手折るのは優しさじゃない
さよならと見捨てることもできなくて
あなたも大変ね
なんて微笑んで少しの間彼女の勇気と努力を愛でた
ほんの数秒だけ目を合わせた
数秒後の去り際
がんばれ
なんて聞こえた気がして