僕を嫌いになればいいと
君を泣かせて傷つけて
それでも僕を見つめる君が
狂おしくて悲しくて
自分から消えようと思って
だから君の眠る横顔を睨んで
部屋を出た
愛してたさ
「○○さん、よろしくーー」
またか、「○○さん」呼び。
友達だと、思ってたのは、
・・・わたしだけだったのかな?
「○○さんって、頭いいね!」
いい加減、下の名前で呼んでよ。
「○○さん、シャーペンありがと」
・・・そう呼ぶ彼。
他の女子は、呼び捨てのくせに
「下の名前で、呼んで・・?」
「好きだ・・・ずっと好きだった。」
嘘でしょ、、大っ嫌いなのに。。
君とベットの上。
顔が、近い・・・・。
強引にくちづけする君。
わたしは彼を突き放す。
「うそつけっ、わたしのこと嫌いで、意地悪してるんだよねっ
からかわないでよっっ」
・・・思わず泣いてしまう。
「それは・・・お前が他の男と話すからっっ」
彼が、そっぽを向いた。
「・・・ごめん、悪かったよ。」
そういって、今度は優しくキスした。
「でも、からかってねーよ。お前が好きだ。」
彼がまっすぐわたしを見る。
大っ嫌いだったはずの彼の顔。
頬が少し、、赤い。
わたしの頬をなでる彼の手が、思いのほか
温かくて、大きくて、、優しかった。
どうしよう・・胸がざわめく。
少しだけだ、このままでいたい
あのとき冗談交じりで言った
私との小さくて大きな約束
君は覚えていますか?
いつか叶いますか?
紐を二回ひいて
夜のオレンジ
まばたき三つで
夢の入り口
手の平の灯り
ぱたりと落ちて
目が覚めれば
夢の余韻、パンの匂い
あれからまた、しばらく走った。もうすっかり疲れ切って、足の感覚も鈍くなってきている。その上、今走っている場所は足元の状態も悪くて走りにくくて、『奴』との距離が離したくても離せない。まあどちらにしても『奴』は一瞬で距離を詰める術を持っているわけだが。
「もしもし、私メリーさん。」
来た。ここまで来てようやく『奴』をどうにかする作戦の準備が整った。この作戦のためにわざわざこんな場所を走っていたのだ。
「今、あなたの」
それと同時に最後の力を振り絞って、前に向かって跳びながら、『奴』のいる背後を振り向く。
「後ろに居るの」
『奴』がその『台詞』こちらの背後に移動する。『奴』と自分が着地したとき、「バシャッ」と水が跳ねる音がした。
そう、今、自分と『奴』が居るのは、川の水際ぎりぎりの場所だったのだ。
「モシ、モシ……、私、メリーさん……」
『奴』が攻撃をしようとするが、足を取られて上手く動けないようだ。
「なあ、『メリーさん』。『流し雛』ってものを知ってるかい?雛人形に厄を乗せて厄払いに川に流して廃棄する、日本に古来から伝わる反エコロジーな伝統文化だよ」
『奴』は川の流れに負けて少しずつ下流の方に流されていく。
「『メリーさん』ってのは、元が『人形』な上に捨てられた怨念で動くというまさに『厄の塊』だろう?川に流すにはぴったりだと思うんだよ」
「今、あな…タノ……アアアァァァァァ………」
「それに貧乏神を川に流して祓うのは毎月晦日でなければいけないって話だ。『メリーさん』を川に流すのにこうもパーフェクトな日はそうそう無いだろう」
『奴』、『メリーさん』は、力尽きたのか倒れ込み、そのまま流されていった。
それを見届けた後、川に飛び込む前に咄嗟に掴んでおいた皮技師に生えていた葦の茎を手繰り寄せながら川を上がる。
(……ふぅ、危ないところだった。これ掴んでなきゃ僕も流されてたな。腰までしか無いとはいえ川の流れ馬鹿にできんな。しかし、ほとんどこじつけの理論で撃退したものの、どうにかなるもんなんだな)
その後は疲れた体に鞭打って、どうにか家に帰った。目下考えなければいけないことは、割ってしまった窓ガラスの修理についてだ。
僕が居ないと寂しい君と、
君が居ないと壊れちゃう僕
キスで傷を舐めあって
愛を無理矢理詰め込んで
一緒に居よう、ずっとこのまま。
雨しかふらないこの国の
とくべつひどい雨の日に
くるったようにおどりましょう
貴女のまっかなくちびるが
むらさきに変わってしまわぬうちに
ばかみたいにうたいましょう
めったにないほどどしゃぶりの
痛いくらいの雨のなか
なんどもなんどもキスしましょう
あなたの大好物 ロールキャベツ
匂いに誘われて 帰ってくるわ
バカな男だから
一枚 一枚 はがす キャベツ
私は分かるのよ 隠しごとも
シャツの匂いも
はじめて作った ロールキャベツ
あの頃はふたり 鍋の底で
グツグツ アツアツ
初恋のあなたが たぶん キャベツ
嫌いじゃないよ 芯がつよい
私は巻かれたい
もうすぐ出来上がり ロールキャベツ
どんなに喧嘩しても 帰ってくるわ
バカな男だけど
あるところにひとりの少年が居た
その少年は小さい頃から病弱で、いじめられてばかりだった
そんなある日少年は思った
「強くなりたい」
少年は何かに取り憑かれた様に修行を積んだ
10年が経ったある日
彼は手に入れたいものを手に入れたいだけ手に入る“神"の様な存在に”成れ果てた”
人々は彼を敬い、同時に恐れていた
彼の周りには沢山人がいて、誰もいなかった
彼は自分自身に失望した