きみの好きなところから
ハサミで雨空斬り裂いて
夜の青空ひろがって
月がふったらごいっしょに
さあさあ今夜もおどりましょう
風のとおったベットのうえで
手をとりあってうたいましょう
きみより先には寝ないから
ほっとひと息ココアをのんで
大丈夫だよゆっくりおやすみ
週末、ぼくは家を出る
たしかに月が語りかけてくる
見上げる、そして呼吸を奪われる
痛いくらいに終末がやってくる。
頬をつたって
君の唇に優しく触れる
しょっぱいな
少し笑って
君が、呟く
涙が塩辛いのは、悲しい人を
ちょっぴり元気にする
魔法なんだ
今日たくさん話せて
君のことをもっとしれた
優しいところも
かわいいところも
カッコいいところも
私にとっては毎日が君との記念日
黒は暗い
白は明るい
そう、教わった
そんなことなかった
僕のそばにいる人は明るい
でも白くない
色が混ざった混色だ
僕は暗い
でも黒くない
鮮やかな色をしている
生まれてきた意味は
これまでの経験は
白と黒だけで語れる程
柔ではない
雨が嫌いなわたしと
雨が好きなあなた
今日は午後から雨の予報
あなたは傘も持たずにあらわれた
放課後、案の定降りだした雨
あなたはずぶ濡れで靴箱をあとにした
プールの授業の日はどこか嬉しそう
給食のサラダのキュウリは最後に残して
ああきっとそう
あなたは河童なのね
わたしだけが知ってる秘密
雨が嫌いなわたしと
雨が大好きなあたな
顔はタイプだけど
河童に恋はできないわ
ひまわり畑が風を象って
ふたりを包んで消えてった
三角屋根の教会まで走った
息が切れても笑ってた
定期の裏にしまった写真は
今の僕には眩しすぎる
繭に隠れて生きていたい
飛べない羽は質屋に売りたい
風はビルに吸い込まれ
歩くだけで息は切れて
思い出に呪われて、今日も元気です。
僕は僕が嫌いだ
自分が好きな人間などいるのだろうか
もしいるならきっと一生分かり合えそうにない
・・・・・・
自分嫌い君
そんな風に呼ばれる日がくるなんてね
ボヤいていたのが聞こえたよ
失礼な人だという印象以外抱きようが無い出会いだったろうけど嫌そうな顔はしなかった
それは遠慮か配慮かそれとも諦めか
それは君しか知らない
・・・・・・
僕は平等を信じない
だって僕自身がそれを知っているから
誰かにある何かを羨みそして己がそれを持たざる者だと自覚嘆く
もうそんな生活は疲れたから
嘆きも枯れきった僕には誰かの自慢は挨拶にしか聞こえない
・・・・・・
また死んだ顔してる
生き生きしなよって言うと相変わらず無愛想に返答してくる
嫌われたそうだね
それには意外なほど素直に初めて見る嫌そうな反応
君は嫌われたくなくて嫌われ者になったのか
同類じゃないか
・・・・・・
嫌われたくなくて嫌われ者に?
なぜ嫌われたくない振る舞いをする人が嫌われる?
そもそも僕は嫌われたくなかったのか
そうか
僕は僕のことなんて全然知らなかったんだ
そんなに臆病だったことを今知った
・・・・・・
臆病か
臆病者同士仲良くしようじゃないか
臆病者は臆病者の戦い方という物があるのだから
馬鹿正直にあっち側に行ってやる必要はないよ
真っ直ぐでいることに負けた我々はどこまでも曲がりくねればいい
歩きやすい道を選んではいけない理由はないさ
辿り着いた場所なんてどうせすぐ崩れる
・・・・・・
僕(私)達は臆病を誇る