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目を閉じて
君の声を思い出して
君の姿を思い出して
だんだん眠気が襲って来るでしょう
そのまま静かに

おやすみ

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ごろごろ

くすぐったがってわらうから
きみのやわらかい耳たぶを
なめてかじってやさしくふれて
あまがみのピアスをそっとかざる

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綴り雨

人影もない放送局
喋らないラジオと焦燥
傷は癒えぬまま朝は来る
ざーざーとよく喋る
それを聴いて笑ってる
君もきっとクセになる
雨音のMHz

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救い

対面授業だろうがオンライン授業だろうが
私は落ちこぼれ。
オンライン授業の間に寝てしまったよ。
自分はだめだなってせめる夜。
私だけが理解していない板書。

ある日あの子がマイクをミュートにし忘れて、
向こう側からYouTubeの音声が聞こえてきた。
動画見たいの分かるなあー。
なんだ、私とにてる子いたんだ。

授業中にYouTube見るなんてダメなことかもしれない。
けど、私はその行為に心を救われた。

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小さな一人のお話。

彼が生まれたのは
ある国の王子様が生まれた1日後でした
みんな王子様のお誕生に湧いて
彼が生まれたことになんて
見向きもしないでいました

彼が初めて歩いたのは
彼の遠い遠い親戚が亡くなった日でした
母親も父親も親戚の死を深く悲しんで
我が子の成長に気づかずに泣きました

彼が初めて話した言葉は
ママでもパパでもなく
「さよなら」でした
その言葉は
彼が一人で遊んでいるときに発せられました

彼が小さい頃に描いた絵は
道路に白いチョークで描いたものでした
やがてその絵は雨と車によって
きれいさっぱり消されました

小さな一人のお話。

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無題。

良いほうを
取るのはきっと
当たり前。

だけどもさ。
それが全てではないと
考えてくれる人もいる。
アナタも少し考えてよ。

辛いと思ってる人がいるのに。
アナタはきっと
私の事なんて考えてないでしょう。

良いほうが
この世界には大切なの?

その“良い”はきっと腐ってるわよ。

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無題。

最近貴方は冷たいね。
私は心がトゲトゲ
サボテン。

貴方は私の怒りに触れる
あのメトロノームのように。
カチカチお仕事をして
私の逆鱗に触れる。

嘘で繕うのなんて
もう飽きたから
本当の事を言うね。


私は貴方のことが
嫌いになってしまったようです。

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パラレルワールド

おはよう
……。
みんなが何にも話してない。
静かな静かな教室
友達にもさわれない


そう。ここはパラレルワールド。

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雨が降るなら。

雨が降ったなら
私は君にそっと
傘を差し出すわ。
君の肩が濡れないように
大きな傘を持って。
きっと風邪を引くのは私だけれど
君が無事ならそれだけでいいの。


きっと貴方は
私の気持ちには気づかないでしょうけど。

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動機の解体

私は狂人呼ばれた
狂行と言われるだろうか
だけどそれは人をあるべき場所へ返すだけのこと
全部自然に起こるべきこと
それを私が早送りしてあげただけのことさ