クリスマス感ゼロの部活で
あまりに空気が淀んでたから
あわててピアノで弾いた
xmas'そんぐ
なんとかみんなノってくれて
恋人?なにそれ?おいしいの?
やっぱ持つべきものは
友達、友情。
カラオケに行くお金はないから
せめて防音の部屋で歌い騒いだ
xmas'そんぐ
聖なる夜の
聖なる唄は
やっぱりちょっと
物足りない。
自分のことが一つもわからない
どうすればいいの
自分のすべてをみんなに話せたら
担任は言う、
「このクラスだけでも自分の素を出せるように、個性を出せるように」
あなた達は自分の闇を受け止めてくれますか?
死にたいと思うこと
一人を求めながら人と喋りたいこと
頑張りたくないこと
協調性のかけらも本当はないこと
成績優秀な自分への僻み
それなのに、天才への憧れ
自分が何者かわからないこと
セーラー服が嫌なこと
自分を女だと信じきれないこと
それでも、楽しいクラスメイトのおかげで、自分は学校に明日も行きたいと願えている
あと3ヶ月
自分の闇を話せたら
でも話さないまま終わってしまう
話して嫌われることが怖い
受け入れられないことが怖い
自分は隠れて涙を流す
すべてを恨みながら
自分を恨みながら
「よ、北半球4号。結果はどうだったんだ?」
「おお、南半球12号……。散々だったよ……」
「駄目だったのか?」
「いや、タイムは25分更新した……」
「すげえじゃん!」
「けどな……、トナカイ半分潰した………」
「まあ、そりゃ当然だよなと言わざるを得ない」
「俺もトナカイもヘトヘトのクタクタよ」
「お疲れー………。ところで、いくら速く移動できても、3カ国も回って4時間切るのは無茶が無いか?どうやったんだよ」
「知らないのか?叩きつけた物体がそこをすり抜ける確率は0じゃない」
「あー……。そんな現実離れしたことやって良いのか?」
「サンタだから許されるんだよ。それに、極東の国々はサンタ信仰してる子供が少ないからな。配るプレゼントも少なくて済むって寸法よ」
「へえ。しかし、トナカイのことは自業自得とはいえ、ご愁傷さまだったな」
「うん……。多分あと10年は言うこと聞いてくれない……。赤鼻にキレられた。泣きたい」
「弁護はしないからな」
終焉の知らせを耳にした時
抱えてきたものたちを降ろす時
震えた手に果実一つ
植えてまた後世に放つ
記憶の薄い君は生き方が下手ですよ
生きた分だけ残る数は増える
何かに任せて揺られてるんじゃない
機械じみた肯き未だしてるのね
忘れていくものたちに バイバイ