くれよんで えを かいた
おてては なぜか ぎとぎと
がんばって かいたの
おばけのえ
えんぴつで えを かいた
おてては とても まっくろ
がんばって かいたの
ゴキブリのえ
クーピーで えを かいた
おてては ヘンな におい
がんばって かいたの
絵の具で 絵を描いた
ペンで 絵を描いた
また鉛筆で
またクレヨンで 絵を描いた
オバケでもない ゴキブリでもない
どうか もう誤魔化さなくて すみますように
君とのさよならが世界で一番嫌いです
また明日会えるでしょって
そうなんだけど、でも、
「ずっと一緒にいたい」
君に伝えられたらどれだけ楽だろう
でも、重いでしょ
嫌いでしょ、こんな奴
だから、心の中にしまって
「ばいばい」
って言うんだ
馬鹿みたいな話を
君とならずっとしていられる
くだらないって笑われるかもしれないけど
君といる今が一番幸せなんだ
愛は隣で囁くけど
君の寝言は聞こえないまま
僕らの間にある何かは
愛とかいう邪魔者だろう
瞼の裏に君は居ないと
とうの昔に気づいていたけど
泣く度に涙に君が映るのは
どうしてなんだろう
嘘くさい言葉を並べても
僕らはここに居たいと願ったんだよ
君が大層なペテン師なら
思い切り嫌いになれたのに
君が僕の前に現れてから
僕の脈は騒がしく打つんだよ
あの時確かに僕の中の
心臓の内側に君がいたんだよ
そして全身に愛を流していたんだよ
僕の平熱36.4℃は君が作っていたんだよ
でも君はもういないから
凍えそうだよ、泣きそうだよ
「ちょっとごめんね」
そう言われる位置にも
わたしは存在しないと
突きつけられた4時半
あなたは何を想うのか
わたしはあなたを想う
届かないごめんなさい
「ただいま…」
「あ、おかえりー。さっき小春ちゃんの所から電話あって、転校するんだってね。また話そうって言ってた」
「ふうん。そうなんだ。ありがとう」
リビングには行かなかった。2階にある自分の部屋に直行した。
「はぁ~」
ため息をついて、ベッドの上でうつ伏せになった。枕に顔をうずめてああ~と叫ぶ。下に聞こえない程度に。
転校した子はたくさんいたけど、それほど仲もよくない子だった。
でも今度は違う。
大好きで大好きで、この仲は一生切れないと思っていた友達。一生一緒にいたいと思った友達。
「はぁ~」
またため息をついて、今度は仰向けになった。天井を見て、もう一度泣いた。
気がついたら電気が消されていた。寝ていたみたいだ。時計を見ると11時。
足音を立てずに1階へ降りるとサランラップがされたご飯があった。食べていいと解釈しはがし始めた。
何だか吹っ切れたみたいだ。目が腫れてるみたいだけど何だっていい。
2回目、また明後日詳しく聞いてみよう。そう思った。
桜の季節は結構好きかな。
あったかくて、優しい匂いがする。
色も好きかな。
淡い感じの色でやっぱりなんか優しいから。
去年は友達と公園で写真撮った。
一昨年は家族と友達とお花見した。
今年は運命の誰かと…?
なんてね。
もうすぐ春だね。
卒業だね。
そしたらもうお別れだね。
嬉しかったよ。
大好きだったよ。
君を好きになれてよかった。
ありがとう。さよなら。
桜のつぼみがひらき始めた。