「何で謝るの?あ、あと何で敬語?」
“謝ったのはなんとなく。あっ、敬語なのは君が私の事を嫌いそうだから……。”
「何で?いつ嫌いって言ったっけ?」
“初めて会ったとき、君は素っ気なかったし、少し怖かった。”
「だって新しく就任したじゃんかさ?初めから壁壊してくわけないじゃん!」
私がそう言うと、先生は私の頭に手を置く。
『まぁ、この子はこんな感じなんだ。二人とも仲良くしてな?』
「何よそれ〜(笑)。でも、先生の命令は聴かなければ(笑)。了解です!!」
“私も了解です!”
「先生はこの人の前だと何か変な感じね(笑)。」
『そうか?』
「うん、変(笑)。あっ、っていうか、貴方の事、何て呼べばいいの?二人とも先生じゃ紛らわしくない(笑)?」
『私の事は“先生”で決定なんだな(笑)。』
「当たり前でしょ(笑)?ほら、あだ名でも何か考えて!!」
“魔法界では、アルと呼ばれていました。”
「敬語、嫌。何でアルなの?」
“アルベドという入射光に対する反射光の比があるんですけど……だけど、そこかららしい……です。”
「う〜ん、難しいことは知らん!でもアルって呼ぶね??あっ、あと敬語はほんとに直して??」
“気をつける。”
「はい。それで良し。先生、決まったよ!!」
『うん(笑)。そんな感じで仲良くしてくれ(笑)。』
「何よ?なんで笑ってるのよ(笑)??」
私達は一人増えた“仲間”とともに笑いあった。
梟の郵便屋さんに、先生は魔法界の恩人へ宛てる手紙を、アルは新しく就任した事を知らせる手紙を結びつけると、順番に梟を飛ばした。
ひとりのよるでもへいきなこころを
あるがままをあいせるじぶんを
バリアではなく すべてをつつみこむ
じょうぶでやわらかなハート
とけて このよるにながれこめ
つめたいあさがきて かたまったなら
つよいあなたのできあがり
私はいつものように窓辺に向かった。
だが今日は、先生が先に来ていた。
「先生っ!」
私は声をかけたときに気付いた。
足が4つ…。先生の影に誰かがいた。
私は先生を見ながら問う。
「先生、それ誰?」
『“それ”って言っちゃ駄目だろ〜?』
先生がそう言うと謎の人物は顔を出す。
“こんにちは。”
顔を出したのは“例の教師”だった。
「あっ。」
『何でココにいるのかって顔してるな(笑)。』
「そりゃそうでしょ…?」
私がそう言ったとき、2羽の梟がそれぞれ先生と教師の腕にとまる。
「え?」
『これで意味がわかったか(笑)?』
先生はイタズラに笑う。
「その子達は魔法界の郵便屋さんよね?」
『あぁ、ご名答。正解だ(笑)。』
例の教師はおろおろして私と先生を交互に見る。
「ってことは……?は!?二人とも魔法使いとか言うんじゃないでしょうね!!」
『そうだ。私達は二人とも魔法使いだよ(笑)?』
「はっ?どゆこと??」
“あ、あの〜。”
例の教師は申し訳なさそうに入ってくる。
『ん?』「ん?」
“本当は君が、《魔法使いの存在を知っている》と言う事を知っていました。”
「あ〜、私の話?」
“隠すつもりはなかったのですが、何かすみません。”
「何で謝るの?あ、あと何で敬語?」
ちょっと、おかしいと思うんだ
僕らの何がいけないんだい?
僕らの何が気に食わないんだい?
汚れていない手を何度洗えばいいんだい?
僕の顔以外何も知らないくせに
○とか×とか△とか付けてさ
律儀にアドバイスまで当てつけてさ
そんな無邪気な子供じゃいられない
んじゃ、さぁ
君はネズミとラットの
見分け方を答えられるのかい?
外側ばっか気にしてさぁ
触れたことすら無いのにさぁ
まだ着ぐるみの中身が気になる
子供の方がマジだよ
ちょっと、おかしいと思うんだ
答えのない問いの答えを
無理矢理作ろうとするなんてさ
カンニングしようとするなんてさ
僕らを記号や数字に当てはめてさ
好き勝手見定めしてさ
なんなら君らが恐れるアレの
3度目を起こしてやろうか
んじゃ、さぁ
君はネズミとラットの
見分け方を答えられるのかい?
外側ばっか気にしてさぁ
触れたことすら無いのにさぁ
まだ着ぐるみの中身が気になる
子供の方がマジだよ
煙草の煙と、肌の色と、金と、愛と、君の瞳
一体誰が分かるというのだろう
どれが1番美しいかなんて
どれが1番汚いかなんて
もう間違えないでよ、神様
ホントにしっかりしてよ
この地球に生み落とす2度目のモノは
アイツじゃなくて平和にしてよ
あとさ、1%の偶然が混ざった奇跡はヤダ
そのせいでこの有様なんだ
「あ、食事どころがあったぞー(棒)」
「(ジトーッ)」
「早速行こう(棒)」
「(ジーッ)ハア、そうですね。」
良かっ・・・ムグッいかんいかん。
「ラミエルさん何にしますか?」
早っ!?
「じゃあリザードマンステーキ」
店員に伝えると訪れた沈黙。き、気まずい・・・
「えいっ!「盗聴」!!」
げ!?こいつ思いっきりスキルばらしてるぞ!?
「うーん、やっぱりダメです・・・」
「いやそれよりも!いいのか!?」
「?」
「いや「?」じゃなくて!その心読むスキルバラしていいのかって言ってんだ!!」
「あっ!!!」
何でこいつが城に魔法ぶっ放したか察したかも知れない。
「お待たせしました~」
あ、来・・・まじか・・・こいつ、ここまできて、奢ってやるつってんのに、
頼んだのぱ、パンの耳!?フザケンナアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!
「すいませーん!ステーキもう一つ!!!」
「え!?あの!その・・・」
「もっとちゃんとしたもの食え!!」
「私はこれでもご馳走何ですが・・・」
何のために奢ってやんだよ!!!
続く・・・
人形のような笑みを向ければ、君たちは僕に気づくのかい? 獣のような唸り声をあげれば、君たちは僕を心配するのかい? 一体何をすれば、君たちは僕を視界に入れるんだい? もううんざりだよ 群れに馴染めないなら 一匹狼でいてやるよ 心の内側で 吠えて 暴れて 噛みついてやるよ
照らす小さな丸みに蹲って泣いたら
気づいてくれるかな
スポットライトに当たったら
人生楽しく生きれるかな
やって良いこと悪いことを赤と青で教えてよ
そしたらこんなことにもならなかったから
夕方と夜の間のクリーム水色の空
やさしいままじゃいられないのか
他人に自分の価値を見出してたら
気づいた時には遅かった
私の街じゃ 優しいことしかない
歩くたびに傷が痛むように
動くたびに心に何かがしみる。
ジュクジュクしている
愚か者が喚いた言葉 その声が虚しく響くまま
捻くれ者が遺した刃 この煌めきが澄んだまま
止められない時間を ただ眺めているだけなら
いっそゼロに巻き戻して 目を凝らしてみろよ
唆された使命者たちの ゾンビと化した身体が
重力に導かれないまま 悲しみも見捨てられた
引力に逆らってはみたが 描ける回帰線はない
それらしい色彩を選んで それらしく生きてた
流れる血の色をした華 まだ蕾のまま摘まれて
獣たちの叫ぶ声 猛り狂って大人びた小心者供
金縛りの解ける音 幻覚でも現実でも何方でも
と、ここまでそれらしい立派な御託を並べて、
言いたいことは何のことはない『ただいま。』
聞きたい言葉は何の変哲もない『おかえり。』
飛ばぬなら飛ぶまで待とうハトバスを…
あれ? ハトバスは飛ばねぇし、最近見てないぞ?
今日、道路で見たのはキジバトか。
天賦の才とは生まれながらにして持っている才能の事
自分が生まれながらにして持った才能って一体なんだろう
分からないけれどこれまでの自分を客観的に見たら分かるはずだろう
振り返ってみると中身がなかった
「いや、中身ねぇな」
どうしようもないくらいに小さい気持ちでツッコんだ
最近の事を振り返ると自分は自分を下げて相手を上げたり
逆に自分を上げようとして相手と話していて結局下がっていったり
どことなく下手に出ていた
「ほとんど下手に出てんな」
また小さい気持ちでツッコんだ
流石にこれではないだろう
自分よりも才能がある人は多いし
自分は天才なんかじゃない
でもそれくらいで良いのかもしれない
天賦の才とは生まれながらにして持っている才能の事
いつか分かるはずだろう
私がここで書いたことが
足跡になって残れ、と思いながら
存在の証明をするように
言葉を紡いでいる