力に溺れて
牙を剥いて
誰かを傷つけて
気付いたら独りで
ただただ泣いて
後悔ばかり並べて
正しく生きたくて
それでも踏み出せなくて
僕にこの力はあまりに強すぎて
また誰かを傷つけるのが怖くて
牙を剥いて遠ざけてやり過ごして
不器用な僕にはそれしかできなくて
それでも愛を伝えてくれる人がいて
牙を剥く僕に笑いかけて
「もう大丈夫」って触れて
でも怖くて振り払って
寂しいなんて言えなくて
その笑顔を壊したくなくて
結局僕は不器用で
結局僕は弱いんだ
心が痛みを感じない世界があったら
私は
泣き出すな
これまで頑張ってたし
開放感とか諸々で
涙腺崩壊する
どれだけあなたが苦しくて涙を流していても
誰かが声をかけると無理して太陽のような笑顔を見せる。
僕に、みんなに、幸せでいて欲しいから。
でも、雨の中どんなに晴らそうとしても、どれだけ晴れていようとも、雨は隠しきれない。
だから、今は雨でもいい。
思いっきり泣いて、思いっきり叫んで、スッキリした後にまた晴れればそれでいい。
だからお願い。
心配しないでいいから、何があったか話してみてよ。
どうでしょうか?
すこし掠れたあの人の声を聞いたら
涙が出てきた。
生まれて初めて 誰かのことを 想って 涙を流した。
「言葉にできない 言葉にならない 感情」がそのまま涙になって 出てきたんだ。
昇ってきた眩さに
細める目はどちら
隠れてないでほら
俺の手を握れ自ら
インド洋を潜るか
俺と走るかの二択
いってみたいだろ
ようこそ東の国へ
夢のふちをなぞる
覗いても君はいないのに
なんで寝ないといけないんだろう
夢のふちで迷う
起きて君のこと考えてる方が
よっぽど夢みたいだ
気づいたら夢になればいい
わたし炭酸 痛いくらいしびれてる
君にガンガン やられて困っちゃってる
夢のふちをなめる
味なんかしない 痛いだけ
この部屋に君はいないのに
なんで夢みたいなんだろう
わたし炭酸 痛いくらいしびれてる
君にガンガン やられて困っちゃってる
『何見てるんだ?』
いつもの窓辺で、窓を閉めたまま外を必死に見ていると後ろから先生が声をかけた。
「ねぇ、見て。雨が止んだから燕が飛んでるの。」
『燕?』
「うん、ほら雨で虫の羽が駄目になってるから、低空飛行してる。」
『それを一生懸命目で追っていたのか(笑)?』
「うん(笑)、だって可愛いんだもん(笑)。」
『何羽くらいいるんだろうな?』
「う〜ん、屋根の死角に入ったりしてわかんないけど、4、5羽くらい。」
『それは、キョロキョロするな(笑)。』
先生は体を窓に少し傾けて座る。
「私、生まれ変わるなら鳥になりたい(笑)。」
『どうして?』
「この子達は狩をしてるだけだけど、とても優雅に見えるから。」
『確かに、燕は特に優雅に見えるな。』
「梟でもいいな〜。あ、鷹とか?」
『君のセンスがわからないよ(笑)。』
「え〜?そう?優雅に見える鳥を言ったつもりなんだけど。でもまぁ、渡り鳥がいいな(笑)。」
『なんで?』
「たくさん飛ばなきゃいけないけど、冒険できるじゃない?」
私は窓ガラスを2回、コンコンと指先で叩いた。
『君らしい考えではあるな(笑)。』
「とにかく、生まれ変わるなら空が飛べる方になりたい!!地を這う方じゃなくてね(笑)!」
私は先生の前に立ち振り向くとニカッと笑った。
『言い方に皮肉が入ってる気がするよ(笑)。』
「あ、また雨降りそうだよ?部屋に戻ろ?」
私は先生の手を引いて立たせると廊下を進んだ。
梟になれたら、先生に郵便を持ってこられるのになと考えていたことは私と貴方だけの秘密。