昨日の満月に誘われて
黄色い瞳の美猫が一匹
尻尾の短い野良さんが
地面に大胆に寝そべり
こちらに視線を寄越す
「もっとがんばれよ」
って言われた気がした
そもそも奇跡ってのは神様が気まぐれで起こすほんのちょっとスケールのデカい偶然でしか無いんだ。
じゃあこれから起きるのは何かって?
人間最強の武器、『知恵』の椀飯振舞さね。
武器を持たないただのホモサピが世紀単位でばら撒き続けてきた、嫌になるほど大量の布石が一気に火を噴く様、どうぞご照覧あれ。
読んだ読まないで落ち込んだりしてるアレ
ずっと憧れてたやつだから
不思議と満たされてるの
あの歌の意味がやっとわかるの
覚えているよ 無邪気なその声を
薄紫色に染めて きっと ずっと 描くよ
覚えているよ 爛漫なその笑顔
夢の跡を残して きっと ずっと 探すよ
何時だって 心が 今だって
忘れなぐさのように 揺れて 咲いてるの
唄うよ 言葉が 出なくなっても
僕は 笑って 目を閉じるよ
僕は 言うよ 涙が出る前に
繕って 繕って またねって言うよ
言葉におさまらないほど
美しい月
夜に浮かんでいる
私は闇夜を見上げて
ただ立ち尽くす
あの人の姿が脳裏に浮かぶ
あの人も月を眺めているだろうか
いや、今頃はもう寝ているかな
「月が綺麗だよ」と電話しようか
でも通話ボタンは押せなかった
悪戯のようで本心
月は相変わらず美しい
彼はロマンチスト…・:*+.
そんな彼が大好きな私もきっと
ロマンチスト・:*+
雨が降ってきた。それもすごい量。実際に見てはいないが水たまりだらけだろう。
「ねぇ、おねえちゃん。そと」
「ん?外?行くの?」
「ううん。あめ、ふってないの」
「え?めちゃくちゃ降ってるよ」
妹にんっと手を差し伸べられて手をつなぐ。
私の部屋の窓のカーテンを開けると、そこに青空があった。
雨は、降っていなかった。
「なに?これ」
「わかんない」
いかにも雷が落ちてきそうな雰囲気なのに、目の前の風景は晴天。もちろんスピーカーなどで雨の音は流していない。
不思議なその雨は1週間ほど続いた。
真相は謎のままだ。
「月が綺麗ですね」
「手が届かないから綺麗なのでしょう?」
「いいえ、もう少しで届きそうなのです」
「でも月は大きいからその掌には収まりません」
「大丈夫、この両腕で抱きしめます」
「なぜそんなに月が好きなの?」
「こんな話でも最後まで聞いてくれるからですよ」