もう時間もない
簡潔に
“ブランコは揺れるだろう
押す人がいればね”
だいじょばない小動物の逃げ道は
ここにあると思いたい
ひだまりのなか、きみはあたたかな表情でわらう人を見ながら、目をつむっていた。風鈴の音が聴こえた、すこしばかり涼やかな体温で横たわっていた。
嗚呼、違う、違うんだ
そんなもの求めちゃいない
疲れきった目、また夕食を吐いて
ついぞ開かぬカーテンが濡れる
嗚呼、駄目だ、やめてくれ
これ以上
俺に夢を見させないでくれ
そう言ってまた眠る27時は
ペルセウス座流星群
夢を見た。
わたしとだれかが話していた。
糸電話のむこうにいたのは君だったかな。
くすくす笑っていたのは、
君の声の振動が伝わってきたから。
「幸せ」
なんでもない日常の中、誰かが言った。
僕は、「幸せ」や「愛してる」なんて滅多に言わない。
いつもそれを言っていると、本当の言葉の価値や意味を失ってしまいそうだから。
でも、今日は違うかもしれない。
おそるおそる口に出してみる。
「僕は今、幸せだ」
「優しいね」
「君は自分を大事にするのが上手じゃないから、手本を見せているんだ」
「手本?」
「そう。だから覚えて」
「……優しいね」
君がしてるのを真似してるだけなんだけどね
怒ってる?
……うん。
……ごめん。
僕は君の、他人に気づかれなければ自分を雑に扱うところに怒ってる。
……うん。
ズレる身体的感情
ただあなたに会って
笑顔を見せたい
だけ。
抱きしめて欲しい煩悩だけが
寝転ぶ身体に負担だ