カッコよくなりたい。
だから、頑張るんだ。
勉強だって、一人暮らしだって
「ドンと来い!!」
私は強くて優しくて
最高にカッコいい人になるんだ
憧れだったあの人に、少しでも近づくんだ
辛いことだって 苦しいことだって
私をきっと強くするから
正面から立ち向かってやる!
「かかって来い!!」
それから1週間後。
わたしはまた彼らとショッピングモールにいた。
今回もまたショッピングモールで合流して、そのまま行動を共にする形だ。
「ねーねーゲーセン行こうよー」
「それは良いけどネロ、財布の中身は大丈夫なのか?」
「ぎくっ」
いつものようにネロ、耀平、師郎は楽しそうに過ごしているが、黎だけは違った。
黎はどこか上の空みたいで、時々自分の背後を気にしているみたいだ。
「どうかしたの? 黎」
あまりにも気になり過ぎて、わたしは黎に尋ねてみた。
しかし、当人は沈黙している。
「ねぇ黎…」
「おい」
わたしが言いかけた所を、ネロが遮った。
「黎がどうかしたの?」
ネロはわたしに警戒の目を向ける。
他の2人もわたしに視線を送った。
触れば壊れるほどの今なら
いっそ明日が見えるくらいの風穴を
握った機関銃で撃ち抜け
君の声がまだ鼓膜を揺らしてる
独りだっていい
仲間がいなくたっていい
自分の信念を曲げずに突き進むんだ
茨の道だって切り開いてやる
波風立たない温室で
ご立派な帆は溜め息に揺れる
こしらえた夢は一丁前
金曜日が来て安堵してる
生き抜いた生き抜いた
水が入ってきて驚いた
広い海だって平気なこと
今はまだ知らなくていいね
何でもない月曜日より
嵐の夜に怯えていたい
明日死ぬなら何したい?
そんな陳腐なクエスチョンよりも
歪で不安定な平均台の上
目の前だけを見て歩きたいね
明日恋に落ちたらナニしたい?
そんな下心丸見えの問いよりも
プラトニックなんていう横文字の愛を
揺さぶってみたいね
お前らに「つまんない」とか
「B級」とか
「ワタシにはちょっとムズカシイかも」
とか言われる筋合いないんだわ
君と僕 合計2つの白で
世界の黒を挟めば
ひっくり返して出来た幸せ
もっと優しい物語になると信じてたんだ
昨日に戻れたら何したい?
陳腐とは言えない問いにぶつかる
めまいに近いほどの酔いで
心が腫れて痛いよ
昨日に襲われる今日なら?
思うツボだろう、なのに湿る手
作文用紙半分にすら満たない毎日の
ヒビ割れなんてどうってことないさ
お前らに「イタい」とか
「イカれてる」とか
「頭おかしいんじゃねぇの」
とか言われる筋合いないんだわ
君と僕 合計2つの白が
世界の黒に挟まれて
ひっくり返って2つの悲しみに
ならないか不安で夜な夜な抱きしめるんだ
ただでさえ地面はグラグラで
足はガクガク、身体はボロボロで
垣間見えた明日に目を瞑るほどなの
君と僕 合計2つの白が
どうか世界で一番純白でありますように
つらかった。不安だった。
周りを見ても1人。私だけつらい。私だけ苦しい。
そんなときにLINEがきた。
大丈夫?泣いていいんだよ。たくさん話して欲しい
迷惑ではなかった。1人ではなかった。
つらい時、周りが見えなくなる。大切な人のことを考えられなくなる。決めつけてしまう。
それは間違い。
助け合えるのが友達で、自分の意思を素直に伝え合える人が大切な人には出来ること。
苦しい瞬間が伝えてくれた大切なこと。