表示件数
0

   

サクラが散って
緑の葉が顔をのぞかせる
サクラが目立つのは
花が咲いているたった14日間
でもね
サクラは14日間のための351日を過ごしてきたんだよ
また来年も
同じように花を咲かせるために

0

ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 9.エルフ ⑦

「異能力者っぽい?」
ネロが聞くと、黎はうなずいた。
「さっきから気配がするの?」
違う、と言わんばかりに黎は首を横に振った。
「少し前から…1人でいる時も」
「1人の時も?」
ネロは驚いたような顔をする。
黎は静かにうなずき返した。
「おっかしーなー」
いつもみたいにボクを狙ってるワケじゃないのか…?とネロは首を傾げる。
「今までに黎を狙ってきた奴なんていたっけ?」
「いないな」
「じゃあ何なんだ…」
彼らはわたしを放置して話し合いを始めた。
わたしも参加したかったが、どこから入れば良いのか分からず途方に暮れるしかなかった。

0

ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 9.エルフ ⑥

「え、えーとね」
わたしはビックリして言葉に詰まってしまった。
「黎が後ろを気にしているから何かあるのかなって…」
わたしも気になっちゃって…とわたしは付け足す。
「そうなの? 黎」
ネロが尋ねると、暫くの沈黙の後黎はうなずいた。
ふーんとだけネロは言う。
「ま、おれ達にとって誰かにつけられるとかよくある事だからな」
しゃーないしゃーない、と耀平は笑った。
「え、そうなの?」
わたしが驚いて聞くと、耀平はまぁなと答える。
「ネロは異能力者としては強力だからな」
仲間であるおれ達含め、変な異能力者に狙われるのはいつもの事だ、と耀平は続けた。
「それで、後ろには何がいるんだ?」
師郎が聞くと、黎は少し考えた後答えた。
「…分からない」
でも何かの気配は感じる、と黎は言った。

0

愛情と害情

履き違えたくなくて
シッポもフれないお年頃
爪とぎ爪噛み端正な扱い難しくて
気にしないフり気にさせたいフり

1

どうして。。。

みんないじめる。
私をいじめる。
でも私が狙われないと他の人が狙われる。
そうやって生きてきたから  フラッシュバックなんかするんだね

0

出発

つかれたときは休んでもいいんだ
そう思うだけで肩の荷が下りる気がするのは
なぜだろうか

精一杯やるだけさ
辛くなったらまたここに戻ってくればいい

頬を叩いて、気合いを入れて
さぁ、出発だ

0

学会

例えば、自分と全く同じ姿の人物が突如現れた時、人間は自分が「本物」であると証明したくなるものなんですよ。
私は違います。
自分が「偽物」なんじゃないかということを、ずっと研究してきたんです。
...え?じゃあ、今壇上にいる私は「本物」なのか「偽物」なのかが疑問ですって?
それは、貴方のご想像にお任せ。

0

恋なんてするんじゃなかった 1

「一口ちょうだい!」
「あ、ちょっ…と」
「間接キスしちゃったね、クックックッ」
隣にいるちょっと不思議な笑い方をする子が楓。僕の恋人だ。
僕は彼女に1つだけ隠し事をしている。それは、僕が大学進学を機に田舎へ帰ろうとしていること。楓は東京に残るらしい。進路の話になる度に僕は話をはぐらかしてきた。卑怯な奴だ。
僕が田舎に帰ろうとしているのにはいくつか理由がある。あっちでしか学べないことがあるのも1つだが、何より都会の生活に飽きたのだ。田舎者は「なんて贅沢な悩み」だと思うかもしれない。僕も元は田舎者だ。10年前ならそう思っていたことだろう。しかし、上京してみたらどうだろう。人は自分なんかに無関心だし、時間だけが流れていく。僕にこの環境は合わなかった。それでも常に僕はそれらに一人で耐え、孤独に生きてきた。そう、高校に入るまでは。

気が向けば続けます。

0

オオカミ

少し前までは、「一匹狼」だった。それがいつから、「ぼっち」になってしまったのか。
必死になって、誰かといようとして、まるで呪いね。
すごく疲れるから、私、やめた。これが完全に閉鎖された、あのステージだったら不便なことがたくさんあったと思う。
でもね、このステージは自由だから。
ぼっちじゃないの。きっと。たぶん。
だってとても快適だもの。
そうよ。私は自由なオオカミなんだわ。

0

わすれないでね

きみはきっと大丈夫、私がいるから
きみはきっと大丈夫、私がそばにいたいから