「待てぇ!」
ネクロマンサーは黒い鎌の形をした具象体片手に駆けていた。
狙っているのは目の前を走る少年だ。
少年、もといウロボロスは追いつかれまいと必死に走っている。
「捕まってたまるかよ!」
「いーや捕まえてやる!」
そう言い合う2人の後ろをわたしたちは走っていた。
「また言い合っているぜあの2人」
コマイヌは呆れたように呟く。
「…それにしても、師郎達はどこへ行ったんだろ」
わたしはぽつりと言った。
…と、急にウロボロスが立ち止まった。
どうしたのだろう、とわたし達は歩みを緩める。
「ちょ、ちょっとタンマ!」
少し休憩!とウロボロスは声を上げた。
ネクロマンサーは何だよと言いながら立ち止まる。
不器用な手で
積み上げた努力は
あっという間に抜かされてしまった
頑張ってるはず
報われたっていいじゃないか
心は毒づくけれど
いいよ。いいんだ。
私らしいじゃないか。
頑張って、頑張って、追い付けなくて
追い付いたと思ったら、引き離されて
それでも私は食らいついて、必死に生きて。
かっこいいよ。最高だよ。
汗と涙で前が見えなくても
それでも私は進むんだ。
頑張れ。私。
自分を奮い起たせて、今はとにかく進むんだ。
「君は僕とそのバンド、どっちが好きなの」
「あんたが好きだよ。でも、だけどどうしても
あたしのヒーローは彼らなの」
頭の中の引き出しを隅々までチェック
そこから言葉を抜き出していく
そして組み合わせる まるでパズルみたいに
直感で作ってみることもある
ポエムは僕にとってしあわせの塊なんだよ
また一つ、しあわせが増えたね