何かを諦めそうになったらいつもこの言葉を思い出します。
『生きてるんだろ!お前たちはまだ…
過去が消えていくなら、俺はせめて明日が欲しい。だから足掻き続けてるんだよ。なぁ、死人の俺の方が懸命に明日を求めてるってのは一体どういうわけなんだ!』
鼓舞されるような、まだできることがあるような不思議な希望が湧くんです。
結構昔のなんですけど、実は作品は最近見ました。
ホテルを出て開口一番、「さっきの虹、まだかかってるよ」と彼女が幼稚園児のように無邪気な笑顔を浮かべてはしゃぐ
「本当だな。こんなに綺麗で長い間かかってる虹は初めてだなぁ。って、あっ…終わった…」俺も興奮していたが、カメラを取り出した瞬間、悪夢のような現実が待っていた
そう,北国のサンクトペテルブルクは年によっては4月の末でも川が凍結するほど寒い日があり、カメラが外の冷気に晒されてバッテリー消耗のペースが早まり、充電切れで作動しなくなった
「終わったってどうしたの?昨日のプロ野球、巨人勝ったんだから、元気出してよ」と彼女が慰めようとしてくれる
「カメラのバッテリー、早くも切れた」そう言うと
「実は、隠してたんだけど、私もあなたと同じ機種のカメラ持って来てるんだ。ただ、カバーはそっちと同じコラボの限定品で2種類あるうち、そっちとは違う方ね」と衝撃の告白が
「そっちが使えそうになるまではこちらで撮って,そっちに転送するね。だから、撮りたいものあったら言ってね。私、頑張っちゃうから」と頼もしい一言が続く
「よし、じゃあ行くか」
「そうだね。帝政ロシア時代の貴族の宮殿の建物とか、この土地に古くからあった要塞跡とか、博物館になってる軍艦アヴローラも見たいね」とこれからどこを巡るのかで盛り上がる
俺たちのサンクトペテルブルク観光は、これからだ
小さい頃めっちゃ見てたなあ。。。わかる方いらっしゃいますか?
『人間に悪人がいねぇなら そもそも警察官なんて必要ない 右も左もずるい奴で うんざりすることばっかりだ だが……だからこそ 真っ直ぐ生きてる人が光って見える 正義じゃない ……俺は市民を守るんだ!変身っ!!』
午前5時、降りしきる雨の音で目が覚める
カーテンを開けて外を見ると、雨で視界が真っ白になる中建物の灯りだけが黄色く輝いている
まるで,早朝のイルミネーションだ
ロシアと言えば、言わずもがな紅茶文化圏だ
それ故、このホテルの部屋にも給湯器とティーバッグがある
冷蔵庫には無料と書かれた袋の中に使い捨て容器に入ったジャムがある
日が昇り切るまでに急いで給湯器でお湯を沸かして,紅茶を淹れる
雨の音、愛しの彼女の寝息、街明かり、東の空の色
この全てが織りなすハーモニーはロシアの伝統に近いスタイルで頂く紅茶の味を引き立たせてくれる
「おはよう。今何時?」彼女が眠そうに目を擦りながらそう訊く
「おはよう。起こしちゃったかな?今、朝の5時半だよ」
「え?5時半?そんなに早いならもうちょっと寝たかったなぁ…って、外の景色、綺麗だね」「そうだな。タワーブリッジを渡る二階建てバスの二階席から見たロンドンの街並みを思い出すよ。あの時もこんな風に雨の音が聞こえたんだ。」
「そっか…ロンドンもペテルブルグも,貴族の街で太い川が流れてるんだよね。ロンドン、憧れの街なんだ」
そんなやり取りをして、彼女もおもむろにカップを手に取り紅茶を淹れて飲む
隣の部屋のテレビから俺が昔元カノと付き合ってた頃によく歌っていた思い出の歌が流れてきた
時計を見れば午前6時だ
窓を開けるとひんやりとした風と雨の音が部屋に入り込む
そして、「さあ、行こうか」
「それ、俺のセリフや!」そう言って2人顔を見合わせて笑う
荷物を持って外に出ると、空にはネヴァ川を覆うように虹がかかっていた
いつもの電車ゆらりゆらりと征く。
暗ゝとした世界の中でガタゴトと進んで征く。
いつものように電車を待たず、駅からでる。
いつもはなにもなく進んで征く。
その日は違った。
その日だけ過去に戻った。
あの頃と変わらない暖かさがそこにはあった。
あの頃より冷えきった自分が
あの頃と変わらぬ心を時分だけ取り戻した。
そしてまた未来に戻るため、進んで征く。
最寄りの『現在』のホームから
出発し出したところだった。
また明日も特撮名言を載せますので、よかったら皆さんも載せてください!
『#特撮名言』です!よろしくお願いします!