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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― キャラクター紹介編 ③

「ハブ ア ウィル ―異能力者たち―」キャラクター紹介編、第3回はネロの保護者役「生駒 耀平」の紹介です。

・生駒 耀平(いこま ようへい)
身長:158cm
学年:中学2年
誕生日:7月21日
異能力:人やモノの移動の軌跡を見ることができる能力
イメージカラー:黄金/赤
一人称:おれ
明るくて誰にでも基本フレンドリーな少年。
しかし突然冷めたような言動をすることがある。
ネロのせいでサヤカに出会った。
休日はネロ達とよくショッピングモールで連んでいる。
よく赤いウィンドブレーカーを着ている。
髪は明るい茶髪。
目の発光色は黄金。
滋賀 禰蕗、鞍馬 黎、日暮 師郎、角田 海敦、一本松 唯似、美蔵 健司は友達。
不見崎 清花は腐れ縁(?)。

次回はメインキャラクター随一の無口、「鞍馬 黎」の紹介です!

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― キャラクター紹介編 ②

「ハブ ア ウィル ―異能力者たち―」キャラクター紹介編、第2回はこの物語のアイコンキャラクター「滋賀 禰蕗」の紹介です。

・滋賀 禰蕗(しが ねろ)
身長:約140cm(自己申請)
学年:中学1年
誕生日:12月18日
異能力:人やモノのその場に残された記憶や人やモノが持つ記憶を扱う能力
イメージカラー:赤紫/黒
一人称:ボク
この物語のアイコンキャラクター。
ワガママで子どもっぽいが、友達思い。
時折感情のままに動いてトラブルを起こすことがある。
ひょんなことからサヤカに出会い、彼女に異能力の存在をバラすことになった。
小3の頃に論手 乙女によって凄惨ないじめに遭い、以来不登校になった。
普段は寿々谷駅周辺をほっつき歩いており、たまに高い所で異能力を使っている。
休日は耀平達とショッピングモールなどで連んでいる。
好物はココアシガレット。
常に黒いパーカーを着て、フードを被っている。
ちなみに普段短パンに黒タイツを履いているのは足を露出するのが嫌なため。
でも夏場はタイツを履かない。
具象体”黒鎌”の持ち主。
”黒鎌”は刃に触れた生物やモノの記憶を奪い取ることができる。
目の発光色は赤紫。
生駒 耀平、鞍馬 黎、日暮 師郎、角田 海敦、一本松 唯似、美蔵 健司は友達。
不見崎 清花は腐れ縁(?)。
論手 乙女は小中学校の同級生。
鱗 円とは仲が悪い。

次回はネロの保護者役、生駒 耀平の紹介です!

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×××××中学校の七不思議 甲斐田正秀 9

「そこまで吹っ飛ばされた。バシィってな、叩きつけられた。窓硝子が体中に刺さってくるわ机や木片で顔も肺も潰れるわ炎が服に燃え移るわで……酷いんじゃぞ、破片が目やなんかにも瞼の上から突き刺さっとるから、霞む目ちょっと開いて、首も下を向いたまま動かんから、自分の体の様子だけ分かったんじゃが、あの時窓側に向いとった右上半身にワァーっといっぱい硝子片が刺さっとるんよ。その溶けたのなんかもただれた身と同化して黒いんだか赤いんだか何なんだか……お前、集合体は大丈夫な方か?」
 甲斐田はニヤニヤしている。
 俺は何も言わなかった。勿論笑いもしなかった。
「あん時の姿にもなれるが……まあやめとくか」
 何故こいつは、こんな酷い話をヘラヘラしてできるのだろう。幽霊であることよりもずっとその方が不気味だ。
 俺はこの話を聞いて、本当に辛く思った。戦争の不条理も悲しんでいるし、甲斐田の味わった痛みに胸も痛む。右腕に手を当てて、むず痒い感じもした。でも、そんな薄っぺらい感情よりも何よりも深く、そんな酷い経験を笑って語る甲斐田が腹立たしくて仕方ないのだ。
 俺は拳に力を入れてその怒りをできるだけ態度に出さないように堪えた。爪が手の平に刺さる。でも痛みはなかった。そんなのを考えられないくらい頭がいっぱいだった。
「……と、まあこんな感じだが……っておい、お前」
 話し終えたようだ。しかしその途端、何だか焦った様子で俺に話しかけてきた。
「やっぱり、嫌だったか」
 甲斐田は心配そうに俺の顔を覗く。
「……違う」
 俺の声は震えていた。
「何でそんな風に言うんだよ」
「何でってお前が訊いたからじゃろ」
「違う、そういうことじゃない」
「じゃあどういうことだ」
 鈍い甲斐田が恨めしかった。怒鳴ってやりたい。でも、彼にそんなことはできない。そんなことはしてはいけない。
「おかしいだろ。自分が死んだときのことだぞ。大したことじゃないみたいな」
「もうしばらく経っとるからのう。今じゃ気にしとらんよ」
「命を何だと思って――」
「じゃあ」
 俺がキレかけたところで、甲斐田は声を張って俺の発言を制した。大声ではあったのに、怒鳴っているわけではなくて、でも怖いという印象を受けた。それは霊的な力だったかもしれないし、そうでなかったかもしれない。

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最期の詩歌

止まぬ雨
轟く雷鳴
故郷より遥か
異国の地で
吾ら永遠なれと笑いし友も既に亡く
吾らに明日はなし

雑魚寝の土に
流るる水は重く
熱に浮かされる吾に死を告げる
吾らは天道神に見放され
疫病神が耳元で嘲笑する

嗚呼
吾らに明日はなし
せめて自らと
震える手にした手榴弾
怨めしく歪みて
雷管を叩く音
吾らの呻吟を貫く

嗚呼
吾らに明日はなし