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偽人小歌 Ⅴ

「え、でもトウカさん後は大丈夫って…」
「そんなこと言われても付いていろや!」
「まぁまぁアカネ」
過熱するアカネに対し、シオンは落ち着いてとなだめる。
「トウカが好きなことはよく分かったから」
アイを詰めるのはおやめなさいとシオンは諫める。
「…」
アカネは不満げにそっぽを向いた。
「…とりあえず、この人たちどうします?」
話が落ち着いた所で、ミドリがこう切り出す。
「いつも通り警察に届けますか?」
「あーそうだな」
この通り街中で戦ったモンだし、警察も来ているだろうからなとアカネは倒れている黒服の人物たちを眺める。
「それにしても、『人造人間のせいで』ねぇ…」
シオンが黒服の人物たちを見つめながら呟く。
「確かに、戦争ではわたしたち人造人間が兵士として世界中で猛威を振るったし、戦争が終わってからは兵士としての任務を終えて一般人と同じように生活することになったけど…」
「戦時中の人造人間のイメージと、急速に人造人間が生活に入り込んできたことによる社会の混乱で人造人間を嫌う一般人も少なくないからな」
人造人間の地位向上を願う活動家のトウカが狙われるのも無理はない、とアカネはこぼす。
「ま、だからおれたちがトウカを守ってるんだけどな!」
戦争が終わって行き場をなくしたおれたちを拾ってくれたトウカへの恩返しだ!とアカネは胸を張る。
「そうね」
生まれない方がよかったわたしたちに生きる意味を与えてくれたあの子には感謝してもし切れないわ、とシオンは笑う。
「それに…」
あの子に拾われたお陰であなたに出会えたものね!とシオンはミドリの腕に抱きつく。
ミドリは、人前でいちゃつくのはやめなさいと冷ややかな視線を送った。
「とにかく、こいつらお巡りに引き渡したらトウカの所に行こうかね」
他のメンバーもこいつらの仲間を警察に引き渡してたりトウカの元に向かってたりするだろうし、とアカネは足下に倒れる黒服の人物たちを足でつつく。
「そうですね」
「ええ」
「そうしましょう」
3人はそれぞれそう答えた。

〈おわり〉

2

ポエム掲示板大花火大会2023 〈企画要項〉

どうも、テトモンよ永遠に!です。
突然ですが企画です。
タイトルは「ポエム掲示板大花火大会2023」。
文字通りポエム掲示板のみんなで一斉に「花火大会」をモチーフないし舞台にした作品を投稿しようという企画です。
開催期間は8月7日15時〜8月25日24時まで(フライング・遅刻も可)。
参加方法は「花火大会」をモチーフ・舞台にした作品にタグ「ポエム掲示板大花火大会2023」を付けて投稿すればそれでOK!
形式は問いません。
なお、できたらでいいのですが投稿作品は「投稿時間帯に沿った」内容にして下さるようお願いします(夜なら花火大会をモチーフにした作品、昼間なら場所取りや屋台巡りなど)。
普段の企画はやたらと設定を凝るクセのあるぼくですが、今回はめっちゃシンプルにしました!
皆さんの想像の力で素敵な花火大会になることを楽しみにしております!
ちなみに当企画は2019年にこの掲示板で開催された企画「掲示板夏祭り」のオマージュ・リスペクト企画となっております(なおオマージュ元の開催者さんには許可を取っていません、ここにお詫び申し上げます)。
雰囲気はオマージュ・リスペクト元をイメージしているので、「事前にイメージを膨らませたい!」って人はまとめ「夏祭り‘19 前」「夏祭り’19 後」をご参照ください。
何か質問などあればレスからお願いします。
再度になりますが、皆さんのご参加楽しみにしております!