朝9時近く、寧依が出かけてから暫く経った頃。
寧依が出かけていったマンションの一室で、金髪のコドモは退屈そうに部屋で大の字になっていた。
「…」
ごろん、と金髪のコドモは寝返りを打つ。
「暇〜」
金髪のコドモはそう呟き、手足をジタバタさせた。
…と、金髪のコドモは何かに気付いたように顔を上げた。
部屋のベランダの方に何かの気配を感じた金髪のコドモは、すっくと立ち上がると掃き出し窓に近付いた。
金髪のコドモが窓にかかっているカーテンを開けると、ベランダの柵には青い長髪で背中に白い翼の生えたコドモが座っていた。
「!」
金髪のコドモは驚いて窓を開けようとするが、鍵がかかっていて開かない。
そのことに気付いて鍵を開けたことで、金髪のコドモはやっと窓を開けることができた。
「…」
金髪のコドモは目の前に座る人物に目を丸くする。
「ご機嫌よう」
青髪のコドモがそう笑いかけてきたので、金髪のコドモは思わず首を傾げる。