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仔鬼造物茶会 Act 29

「だから、ボクは、寧依のことが…」
「じゃあおれはどうなるんだ!」
キヲンが言い終える前に、琅は思い切り怒鳴る。
「お前のことが、好きだったおれは、どうなるんだよ‼︎」
琅は魔力式銃を構え直し、そのトリガーを引こうとする。
キヲンは思わず目を瞑った。
しかし琅が魔力式銃を撃つ前に、銃声が聞こえて琅の銃器が弾かれた。
「⁈」
琅が思わず銃声が聞こえた方を見ると、額にツノの生えた濃青色の長髪のコドモが青い魔力式銃を構えており、その周囲には様々な髪色で額にツノの生えたコドモと中性的な若い人物が立っていた。
「…碧?」
どうしたんだと琅が言いかけた所で、碧はやめなさい!と声を上げる。
「その子は硫でもなんでもないわ」
ただの、赤の他人よと碧は告げる。
だが琅は何言ってんだと言い返す。
「どこからどう見ても硫だろ!」
1番一緒にいたおれが言うんだ、間違いないと琅は言うが、碧は横に首を振る。

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冥は絶望

操られたとき、犯した罪を何故【あなた】が償わなきゃいけないのでしょうか。

何故絶望の地へと行かないといけないのか…

冥を変えてみせる

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シリウス

暖かく、それでいて力強い星

皆を救う、その意志は、まるで木々の息吹

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Modern ARTists:威霊遣彩能媛 その⑪

カミラの爪がヒトエの心臓を捉え、その表面をなぞる。
「ヒトエ、どきどきしてるね?」
「……そりゃ、生きてるもの」
ヒトエの答えに満足げに頷き、カミラは掌に湛えたヒトエの吐血を自身の頬に塗り付けた。
「みて? ヒトエとおそろい」
(見てる余裕なんて無いよ……! うぅ、背中が痛い……!)
互いに貫いた傷を抉り合い、止め処ない出血が2人の周囲に赤黒い水溜りを形成する。
継続的なダメージに、ヒトエの顔色は青褪めていき、衰弱から呼吸が荒くなっていく。
「……ヒトエ? もうだめ?」
「っ……カミラこそ。手が止まってるよ?」
「えへへ、ばれちゃった」
カミラの体重が、だんだんとヒトエの身体に預けられていく。
「ヒトエぇ……」
「……何? カミラ」
「ヒトエは、たのしかった?」
「…………うん。カミラは?」
「とってもたのしかった!」
「……そっか」
カミラの身体は完全に脱力しきり、また、ヒトエもほぼ力尽きていたことで、2人は互いを支え合うように抱き合っていた。
「…………ありがと、ヒトエ」
「カミラ……?」
ヒトエの問いかけに、カミラは答えない。ヒトエが覗き込むと、カミラは安らかな微笑を浮かべたまま目を閉じていた。