「そう言えば、星羅(せいら)ちゃんは? 元気してる?」
「あー妹? 元気してるよ~」
ベンチに座る霞さんと耀平が楽しく会話し、耀平の隣でネロがぬいぐるみを抱えつつ座りながらそれを聞いている。
その隣のベンチでわたし、師郎、黎は座って彼らの様子を眺めていた。
「耀平と霞さん、本当に仲良いね」
わたしが何気なくそう呟くと、師郎はま、そうだなと返す。
「耀平は意外と交友関係が広いし」
こんな風に古い友達と話し込むのも無理はないわな、と師郎は腕を組んだ。
わたしはふーんとうなずきつつ、師郎の右隣に座る黎の方を見やる。
黎は師郎の陰に隠れるように彼にくっついていた。
「…黎、相変わらず師郎の陰に隠れようとしてるね」
わたしが思わずこぼすと、師郎は黎の方をちらと見てあぁそうだなと答える、
「でもまぁたまに黎は見ず知らずの他人に対して隠れようとするからさ」
仕方ないさと師郎は笑う。
そうなの?とわたしは返すが、ここでねーねー何話してるの~?と隣のベンチから霞さんの声が聞こえた。
見ると霞さんがベンチから立ち上がってこちらに近付いてきている。
星の欠片の私達
笑顔はいつでも太陽
太陽が沈み月が覗く
月は夜を彩る
眠りへと誘う静かな静寂と
その月に照らされる背中
アナログな針
いつも静かな海みたいだった
荒波をも越えた大事な手と手
星の欠片の私達
笑顔はいつでも太陽
太陽が沈み月が覗く
月は夜を彩る
眠りへと誘う静かな静寂と
その月に照らされる背中は
いつも静かな海みたいだった