昼、とある大学の敷地の片隅にて。
昼休みの時間になって多くの学生、教職員が食堂や空き教室、敷地内の芝生で昼食を摂っている。
そんな中、敷地の片隅にある建物の、普段は立ち入り禁止になっている屋上で、奇妙なコドモたちがお茶会をしていた。
「…それでそのうさちゃんを?」
「うんそうなの!」
髪が水色で魚のヒレのような耳を持つコドモがウサギのぬいぐるみを抱える金髪のコドモに尋ねると、そのコドモ…キヲンは明るく頷く。
「ナツィがお家に帰らないでかすみの所にいるっていうから、このうさうさもお外に出られなくてかわいそうだと思って」
「へ、へぇ…」
そう言うキヲンに対し、キヲンの左隣に座る植物の葉のような髪を持つコドモは引き気味に返した。
それを見て、どうかしたの、タイサンボク?とキヲンは聞く。
タイサンボクと呼ばれたコドモはい、いや…とビクビクしながら答えた。
「勝手にナハツェーラーのところからその子を持ち出しちゃって、大丈夫かなぁって…」
絶対怒られるんじゃ…とタイサンボクは続ける。
「聞くなよ…」
そうこぼして、ナツィは丸くなった。
キヲンはそんなナツィの様子を微笑ましげに見ていたが、ふとベッドの枕元の見覚えがある白いウサギのぬいぐるみが目に入る。
「…」
それから数分後、部屋からキヲンが立ち去るような足音がしたのでナツィが部屋の入り口を見ようと寝返りをうつと、枕元にウサギのぬいぐるみがないことに気づいた。
「えっ」
ナツィは慌てて起き上がり、辺りを見回す。
「…まさか」
ナツィは思わず呟いた。