「お、お前!」
このままでは魔術による攻撃を受けてしまうと察した露夏は後ずさる。
その光景を見てかすみとキヲンは凍りつくが、ナツィが火球を放つ直前でナツィの背後に人影が飛んできた。
そして人影はナツィの脇腹に手刀を叩き込んだ。
「うぎゅっ」
ナツィはそのまま地面に倒れ込み悶える。
その様子を見て露夏やキヲンは呆然とするが、かすみはすぐにその人物が誰であるか気づいた。
「ぴ、ピスケス…?」
かすみの言葉に、ナツィに手刀を叩き込んだ人影…ピスケスはにこりと笑ってみせる。
「危なかったわね」
「え、いや、危ないっていうか…」
ちょっとびっくり…?とかすみは目をぱちくりさせた。
ピスケスは少し不思議そうな顔をしてから、まぁいいわと言って足元のナツィを見やる。
ナツィは脇腹を押さえながら、ピスケスを恨めしそうに睨んでいた。
「ナハツェーラーも見つかったことだし、とりあえず事情聴取といきましょう」
ねぇ?とピスケスはナツィの顔を覗き込む。
ナツィは嫌そうに目を逸らした。
街は静けさの中
朝焼けの海を歩く
あそこにもあそこにも生活と海と山があった
海があり、川があり、森があり、
世界は混沌へと向かう。
人間はたった5%。
この手で何が出来るというのだろう。
車の窓を開けて深呼吸をする。
この人間の営みを作っている母
感謝することを忘れている人間はどこに向かうというのだろうか。