シャボンだま。
シャボン、と音を立てきえた。 くるくる廻る 見慣れたこの街 この世は綺麗だ、とでも言うように。 シャボン、 シャボン、 もっと、もっと溢れるくらい見たいな まんまる星のような輝き、 夢中になってシャボン玉をふく、ふく、ふく。 シャボン、に 見惚れただれかが手を伸ばす。 きえると分かっているだろ。 (手を伸ばさなきゃ、繋がれないだろう?) ならば、きえるぶんだけ、つくろう。時間をかけて。 タイムリミットは夕陽が沈むまで。 あすの朝、鼻の日焼けに笑うのだろうなあ。 淋しさや、胸の棘を忘れて。 シャボン、の輝きと笑う声に 戯れあう。 明日もやろうと声がして僕は腹を抱えて笑った。 水が染みるように美味しい。 じゃあ、また明日、こころ弾けるような夢を。