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はみだし未来新聞

私は震災のあった年に、高専に入学しました。入学前に大きな余震があり、始業が4月末まで遅れたことを今でも覚えています。その時は、将来に明確な目標もなく、「これから暗い世の中に飛び込んでいくんだろうな」と不安に思っていました。

それから数年過ぎて高専5年生になり、進路を考えなければならない時期に、先生からある会社を紹介されました。福島県にある製薬工場でした。「まだ原発とか、風評被害とか色々あるけど…」と先生は言っていましたが、私には何か思うところがあり、その会社を受けることにしました。

工場で案内をしてくれた人事の方が、「四年たって少しずつ復興してきたけど、一旦町から離れた人たちが中々戻ってこない」と寂しそうに言いました。…それを聞いて、悲しくなりました。復興してるのに、そこに経済があるのに、そこに人がいないなんて。

ほんの少しでも役にたてれば。町の力になれるなら。その思いで面接を受け、無事内定を頂きました。春から福島で働きます。たとえ暗い世の中であろうとも「こんな素敵な町があるんだぞ」と、「見事に復興してやったぞ」と、いつか言えるように。

長文失礼しました。上手くまとめられなくてごめんなさい。