触れないで でも離れないで この絶妙な距離感で ふたりの間を繋いで
前人未踏の地に初めて人が足を踏み入れた時観衆は、あれこれ難癖を付けていた前人未踏の地から足跡をつけた人に讃頌讃美を捧げるようになる
翔べないことをずっと翼の所為にして 毟り取った羽は それはそれは高く舞って 翔べなくなった僕は立ち上がって 羽の行方を想像する
もしも星座が、そのままの状態で 夜空を沈んでくれるなら それはきっと世界を狭く感じさせてくれる筈だ
川沿いを歩いた 浜辺を散歩した 湖畔を散策した 雨のなか走った 君はいつも水と一緒
眩んでしまった目で瞬いて そっと睫毛に話しかける、 どっかで聞いたような ことばの綾、だなんて。 振り絞ったフリをした 誰かに借りっぱなしの力。 眠れなかった夜、 傾いたままのスタンド 枕許に放ったサングラス、 積み上げた漫画本、 明日はきっと雨。 窓の外で蛙が鳴きだしたからって 今夜は少しだけカーテンを透かして
やめてくれ 騙す気はなかったなんて言わないでくれ 僕は騙されたなんて これっぽっちも思っていないのだから
雪が恋しいです。 能く晴れた夏の日の昼下がり、街を行く人混みのなかに君を見つけた。 なんでかなぁ、夏は調子が良くない。 やっぱり暑いからかな。 冬の待ち合わせは苦手だ。 寒くてヤバい。 冬の待ち合わせは苦手。 早く貴方に会いたいけど、貴方より先に着いちゃったら貴方のプライドが…、寒いから苦手なの。そういうことにしておくの。あーあ、早く貴方に会いたいな。
届かなくてもいいけど、届いたらいいな。
ある朝 黄色い陽射しに照らされて 貴方は するりと 益荒男になった ある朝 黄色い陽射しに照らされて 貴女は するりと 手弱女になった ある朝 皆を照らした黄色い陽射しは 私を暖めようとはしなかった 黄色い陽射しがそっぽを向いた 其処に生まれた影の中で 何者にもなれなかった私は胎児の形で 孤独を胸に減り込ませている 流した涙は羊水へ溶けて 私の肌をひりつかせた