知識を得ること
最近は知識を得ることについて考えている。
人は知識を得ることによって、自分を安心させている傾向がある。
しかし、どのような質の知識かによって自分自身を成長させる方向に結びつけさせるか、退化の道に辿らさせるかに別れるかもしれない。
知識は経験にカテゴライズされるものと前提すると、知識を得ることで、思弁で物事を考えなくなる傾向が自分自身にある。
人は経験することによって、その経験を美化して絶対的なものと位置づける。
知識もそのようなもので、人から思弁的な思索を奪う。人間がもともと持っている悟性にだけ頼る考え、つまり知識や経験が全くない状況から出てくる考えから発生する思索こそが、真理に近い場合もあるのだ。だから、一概に得た知識にそって物事を考える行いは、真理を遠ざけている場合もあるのだ。