四畳半の部屋の記憶 臆病者の自殺未遂 ぐず、のろま等という呼称からの逃避行 縷々として続くこの生への抵抗 陶器もしくはヨーグルトのような白 病室の天井
不揃いな個性を統制しようと 同調圧力がそこかしこに蔓延る 鬱陶しい 粒がみんな同じ大きさの葡萄と一緒にすんな
貴方が好きだった 突き詰めればそれだけだった プライドは無いというプライドが 類を見ない狂気になってた パソコンに映る画面の向こう側に貴方がいる 異物である僕はそこに行くべきでないと知ってる アップルパイに林檎はいらないと思ってるから
冷静になれない 何をやっても手に付かない 悶々とした気持ちをどうやって落ち着かせよう 誰だよ、ファーストキスはレモン味とか言った奴
絆創膏では防ぎきれない心の穴を隠したかった 虚ろな僕の明証たりうるそれを隠したかった 無駄に何層も作った私的な領域は 空虚なその衝動を満たすための砦だったが 憂さ晴らしにもならなかったんだ 変化を嫌う僕の怠惰を、どうにかしてくれないか
魔法なんてものがあっても 種々の悩みが解決されるかは疑わしいが 魔法が使えたら、なんて ろくでもない妄想に本気ですがってる 絶望は、押し込んでも潰れやしないのに
ただいま 留守にしててごめんね 遠くに行くつもりはなかったし 助けてくれた君には感謝してるけど 単純に僕は君の前から消えるべきだと思ったんだ この現実をひっくり返す気力もなかったんだ
わくわくを ためてためて、 愛の底 目に浮かぶ、滴はきっと、夢の中
チェックメイトの数手前 輪廻を意識し出した僕に 1個だけ願いがあるとすれば 凡庸な僕を愛してくれたあの子についての 凡庸な記憶だけはこの身に纏わせてくれないか 懐かしいあの味をどうか覚えたままでいさせて
子供の頃から 好きだった もう少しだけ 好きでいようかな