日曜日の話
電車での出来事です。この日はいいことがあった帰りで結構浮かれていました。楽譜は重いので電車の上の荷物おき?に置いていて、ちょうど向かい側の席が空いたので私と母は座りました。母と何度も楽譜あるね、楽譜あるね、と確認していました。
事件が起きたのはほんの数分のことです。最後に母と楽譜あるね、と確認した数駅あとにもう一度見たら……今この文を読んでいる人はわかったのではないでしょうか?楽譜があとかたもなくバックごと無くなっていました。もしかしたら、誰かが忘れ物だと思って届けに行ったのかもしれない。最初はそんな期待もしました。ただちに次の駅で駅員さんに届出を出しました。でも、翌日になっても戻ってこない。中身は全く金銭的なものはなく、大切な楽譜とハンカチが入っていただけです。盗んでも全く利益のないものなので母と祖母が最後に確認した駅から無くなったことに気づいた駅まで約5駅に捨てられていないかゴミ箱を全てあさってくれました。でもなかったです。駅からも無いとの電話でした。
本当に大切な楽譜だったんです。引っ越す前からの思い出のカバンに、先生がぐちゃぐちゃになるまで書き込んでくださった楽譜、初めて偉い先生に見てもらった時に書いてもらった偉い先生の筆跡。どれもが私にはかけがえのないものでした。いつもは楽譜なんて、みたいなかんじでしたが、無くなってその大切さに気づきました。もし浮かれてなかったら、もし手元に置いていたら、誰かに席を取られることを気にせず席を立って取りに行ってたら、こんなことはありませんでした。
今はただただショックです。戻ってくる可能性は0に近いです。今私の楽譜はどこにあるのでしょうか?ゴミ箱に入れられているのでしょうか?誰かの家にあるのでしょうか?売られているのでしょうか?
早く私の手元に戻ってきてください。お願いします。