なんでなんでよ嘘つき 戦争なんかして 何が残るの 血溜まりと傷だけでしょ
とうとうだね 雨上がりの空が 水たまりからも 見えなくなったね 見えるのは 電線と伝染と 自分の顔、灰色
空が狭いよ、苦しいよ 息継ぎができないよ 何で皆平気なの? 私は溺れそうなのに そっか、息をすることを忘れちゃったんだね
今日、空が澄んで綺麗だったって、 一体、何人の人が気付いたんだろ 皆、地面とスマホばっかりみてるよ なんかばかみたいだよね
気付かぬ間に消された空 いつからだろう
広い空き地だった所に 大きな家が建設中に ただでさえ狭い空が また塞がれてゆくが 止められるわけもない私 止まらない溜息
忘れられない いつもいない 初めて見た君が 伏せがちな目と 黒く長いまつげ 白く儚く悲しげ とても美しい
あの時の自分が解らない あの時の自分が覚えていない 学校での自分が大丈夫だっただろうか 矛盾を感じる、ベッドの中
久しぶりにベランダに出て空を見上げる、けど 都会の空は狭くて、澱んでいる 夕飯の匂いと犬の鳴き声と電車の騒音とを運んでくるそよ風は 気持ちいいけれどやはりどこか重たくて 気が付いたら来年はどうだろう、と考えていてはっとして ああ、自分、今、楽しんでないじゃん そう気付いて 今年の短冊、何書こうかな