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告白

せんせい とかいうおおきなひとが
にこやかなかめんをはりつけて なまえをよんだ
べつのひには おともだちをどなりつけていた
おこったかおで なまえをよんだ

おかあさん とかいうおにみたいなひとに
まいにちどなられていた
おうちがこわかった
おとうさん とかいうしゃべらないひとは
さいごまでなにもいわなかった
どこにいったのかな

またべつの先生 は やはりニコニコしているだけで
なかまはずれもいじめもわるぐちも 見えてないフリ
クラスメイト は誰も信じることができなくて
教室の中ではいつもひとり

上級生 とかいう年上のお兄さん・お姉さんたちは
背が私より高くてかっこよかった
私もああなりたい なれるのかな

テレビに出てくるよくわからないことを喋るおじさん は
死んだ魚の目をしていた
いくつになっても言ってる意味が全くわからないや
母親がまた毒づいている

誰かに物を隠されたので 先生に言ったけど
やはりなにもしてくれなかった いじめに対しても何もしなかった

あの先生はいい先生だとみんなは言います
でも私にはどこがいいのかわかりません
みんなはその先生のことをよく知らないみたいです
親を大事にしろとおとなたちは言います
でも私は大事にできません 大事にしてもらえなかったから

笑った顔のままの友達は 中身が何も無かったし
笑った顔のままの先生は 操り人形みたいでした

音楽は好きでした でも音楽の時間は嫌いでした
みんなと一緒に何かをやるのが嫌だったのです
行事とかもどうでもいいです
クラス写真にも 記念写真にも 一緒に写りませんでした

あのステージに立っている楽器の上手い人たち は
先生なんかより 友達なんかより 母親や父親なんかより
死んだ目をしてテレビに出ているおじさんなんかよりも
まともなことを歌っていました
でも裏では何を拝んでいるのでしょう

世の中の大人たち は 憂鬱を背負って生きています
そして時には憂さ晴らしに 自分より下の人たちに八つ当たりをします
味方だと名乗っておきながら 何かあった時は他人事
自分に都合の悪いことは 知らんぷり

私はああなりたくない
ああなるのが怖い
大人になるのが怖い
ああなるしかないのかな

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救えない話

廃れた幻想の中で ただ日々を消化していく
知りたくもないことを押し付けられ 腐っていく 救えない話

それは本当で それは嘘で
自分が何者かわからない
右に行けと言われたら 左に行きたくなり
左に行けと言われたら 右に行きたくなる
救えない少女

寂れた教室の中で 時計仕掛けで踊り狂う
やりたくもないことをやらされて すり減らす 救えない話

それは嘘で それは本当で
君が何者かわからない
わたしは君じゃない
お前こそ 干涸びればいい

気に入られるよう己を偽り あいも変わらず誰かを騙す
本当じゃない 嘘じゃない
偽り過ぎて 諂い過ぎて
いよいよ 自分が誰だかわからない
己も欺いた 救えない詐欺師 

凍てついた空気の中で ただ笑顔を貼り付けて
知って欲しいよ 
これは偽りなんだ 信じないでほしい

それは本当で それは嘘で
自分が本当かわからない
爛れた心の中
歪なまま生きている

おぞましいほど 嘘の本当のわたし
お前は誰だ? お前は何者なんだ?

お互いこんな偽りの姿だけど 一緒に踊りましょうよ歌いましょうよ
一切その気はないのに 悪魔が作ったカンペ

知りたくもないことを押し付けられ
やりたくもないことをやらされて
腐って干涸びていく 救えない話