月を見に、走り出る。 月は、雲に隠れている。 おぼろげながら、透けて見える月の光を見ていた。 気づいたら、君が隣にいた。
沈む、浮く。 忘れられる。 どうして、 伝えたいことは 引っ込むの。
僕が生きるのは、大好きな君を大好きでいるため。
君はいつも冷たいし、 頑固で、 いつも僕を困らせる。 聞いてよ。 言ってよ。 遠くにいかないで、 僕のそばにいて。 君はまた僕のこと、 臆病だとか言うんだろうけど、 君もきっと同じでしょう。 言えない僕らは似たもの同士。 ふたりで溶けてしまいたいね。
静かな夜。 工場の音。 虫の鳴声。 回送バス。 君の声が、 聞こえた。
どうして、そんなにまっすぐ前を見つめていられるの? 怖くないの? 右が、左が、後ろが、下が。 私は、怖いの。 前だけ見ることなんてできないの。 そんなの簡単だなんて言わないで。
811で補習。 723で吹部のパート練。 241で自習。 211であの子を見る。
わるいことをしてしまった でも わるいこにはなりたくない でも うそをつくのもわるいこと
私の身体は熱を帯び、重くなる。 臥していても、それはわかる。 そして、夢か現かわからないようなものがぐらぐらして、ぱっと消えた。 汗だろうか、水滴がおでこから頬を伝って 首筋に落ちる。 時間もわからない暗い部屋で、何もなくなるのを待つ。 それしかできない私。
ここに記す言葉が あなたの記憶に留まるのなら、 いくらでも書いていく。 毎日、それを繰り返すだけ。 伝えたいことは幾重にも重なって、 溢れそうなのを ひとつひとつ掬いあげて、 ここに零していく。