夢は夢のように夢のまま、不確かに。 休む事なく、街の輝きも喧騒も消える事なく。 それはきっと誰も知らない有り得べからざる今で、永遠に永遠に籠の中を飛び回る鳥のように。 小さなただひとつの欠陥を纏う幸せを噛み締めて、 今日を歩いて行く。 閉ざされた世界は今日も今日とて等しく平和を生み出す。
未来は過去へ、過去は記憶の彼方。 誰も知らないままに。 誰かの過去は誰かの未来の礎となり果てゆくのでしょう。
寝起き、目をこする。 外は雨、今日も今日とて出社する。 さて、今日も日々は恙無く、日が登り、日が落ちる。 平和とはこういう事さ。
目を開けて見れば良い。 世界から見れば君なんて塵も同然だよ。 君一人の一挙手一投足なんかで世界は動かない。 だから、何をしたって構わないじゃない。 法律の範囲でね。
噎せ返るような夏の日差し、どうか終わる事のない安らぎをこの命に与えたもう。 私は日記を閉じる。
燃える花束を餞に、 是非も無し。
誕生日おめでとう。 子供の私を突き刺すナイフだ。 お願いだからこれ以上、私を大人にしないでよ。
1人の人間が誕生した、奇跡の瞬間。 あぁ、なんて美しい。 美しくて、目眩がする。 消えそうなくらいで丁度良かった。
なんとなく、真っ白なキャンパスを汚してみたくなった。 描きたいものも、吐き出したいものもないけど。 白いソレがなんとなく、許せなかっただけ。 思うままにインクを振り回しただけのキャンパスは、 きっと。 世界で唯一無二の自由で醜いアートでしょ?
掘り返して、掴んで、こぼれる。 必死に隙間を閉じながら泣いている。 わけも分からないまま、大事なのかも分からない。 けれど、掴みかけたソレがこぼれる様が、寂しかった 希望を掬うには人の手はちっちゃすぎたみたい。