君が見せてくれる景色はいつだって 穏やかで暖かい色をしている 目覚めて見た海も やけにかわいい丸い石垣も ふわふわしたサボテンだって 根強く思い出に染み込んでいる 本当に君がいてよかったと思うよ 大事なものが崩れそうな夜も 君が寄り添ってくれたから 私は眠れたんだと思う 途切れない絆に私はずっと救われているよ 板挟みになって悩んじゃうこともきっと絶えないけれど 君はいつも私のともだち なんでもないことでいつまでも笑っていたいね
世のつねの詩人にならむと思ひけり わたしの名がときに重く感じられるほど 長い年月が経ったのですね その間に幾度いのちを描こうとしたでしょう 幾度はらを空かせたことでしょう せかいに傷つくたび わたしの肉体には跡がふえた ことばに傷つくたび わたしのこころにはことばが芽生えた なんの違いがありましょうか 今日もカーテンの開かない部屋のなかで うしなった個体をならべながら あのときの傷をことばにしている ーー至って真顔で。 世のつねの詩人にならむと思ひけり さればわたしはここならむかし