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これってどうなる?

一部まだ結果が出ていない大学を除き,俺は入試全滅した。
その状況のまま高校の卒業式を迎え,お世話になった世界史の先生にアーサー・ウェルズリー,俗に言うウェリントン将軍のことを引き合いに出して入試リベンジを誓った。
確かに,俺は先生に対して「ウェリントン将軍は確かにウォータールー,フランス語読みワーテルローの戦いで最終的にナポレオンを打ち破ったことで知られていますが,その前はナポレオンに敗れることもあり,常勝将軍ではありません。自分もウェリントンのように,今は負け続けであっても最後には大学入試で勝ちます。」というメッセージを送って卒業したのだが,大学入試にリベンジする上で優位に立つために英語の外部試験をもう一度受けようと留学先を探していたら条件に当てはまるのはフィリピンの学校ばかりで,その試験対策用の専門コースで勉強できる学校は設備面と環境面を考慮すると候補になる学校はルソン島北部,かつて戦争末期に米軍にマニラを再占領された日本軍が無理やり司令部を移した歴史を持つ山あいの街,バギオの学校とセブ・マクタンエリアの学校で合わせても五本の指に収まるのだが、その中にはかつて中学2年の夏に2週間の短期留学でお世話になった学校もある。
もし,本当に昔通ったあの学校に行くことになったら,俺は凱旋したってことになるのか?
というか,それって凱旋に入るのか?

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高校最後の3月2日

明日、3月3日。
卒業式があります。
こうしてずっと、
SOLとともに歩み続けた三年間。
私の高校生活も、
明日で終わってしまうんですね…
なんだか本当に寂しいな……

どうしようもない喪失感の風に吹かれて、
本当に心に穴が空いたみたいでした。
水色の色紙に、
白の絵の具を溶かしたような空。
水彩画のようなそれを眺めながら、
バス停でバスを待った。
最後に少しだけ振り返って、
遠くに連なる山々を見ました。

今身にまとっているこの制服も、
明日でさよなら。
おさがり、
よくがんばったよ。(笑)
今も背丈に合わない制服だけど、
一年生のころよりは、
ぶかぶか感は減ったんじゃないかな(笑)

今日は朝のホームルームで年間の皆勤賞の賞状と図書カードをもらって、
そのあとは卒業式の予行練習。
結構省略したけど流れで通した。
一通り練習が終わって、
一二年生が退場した後、
三学年の二人以外の先生が一人ひとり話していた。
そこで改めて、
私は明日、この高校を卒業するんだなという実感がわいてきた。
するとだんだん目が冴えてきて、
眠気もふっとんでしまった。

教室に戻り運動着に着替え、
椅子を上げて机を運ぶ。
(はずだったけどともだちがしてくれた。
毎度毎度ありがとう。
最後まで本当にありがとう。)
高校生活最後の掃除をした。
今まで三年間、
本当にありがとうという気持ちをこめてほうきをはいた。
三年間がんばってきた掃除も、
今日で最後だったね。
担任の先生にデジカメで写真撮ってもらおうと思ったけど、
変わった人だと思われて笑われると思ったから辞めておいた。

相変わらず身体の疲れは抜けないし重たいけど、

この景色を、
この音を、
私の目に、
耳に刻みたかった。

帰りのホームルームでは年間での皆勤賞の賞状と景品が渡された。
白いマグカップだった。
出席番号がその中では最後だから、
色を選べる権利がなくなるのはおかしいと思った。

職員室いって寄せ書き書いてもらおうと思ったら、
途中で会議にいっちゃってかなしかった……

結局、
高校を出たのは15時すぎのことだった。