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甘くないよ

早くここから逃げ出さなくちゃいけないのに、どうしても伝説のメロンソーダカプチーノビッグパフェが気になって、到底抜け出せそうにない。嗚呼、早く誰か私を連れ出してくれればいいのに。中まで入ってくれれば、もうそれで十分。そして結局貴方も一緒に伝説のパフェを食べるのよ。まるで誘われたみたいにね。

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線路はどこまでも続かない。

同じ場所に向かってる

そっと隣にいたこと
君は気づいていましたか?

あのときから好きだったこと
君は気づいていましたか?

がたんごとん

まだ電車は止まらない
どこまでも連れていけ

私と君を同じところに連れていけ

時よ止まらないで
電車よ止まらないで

うたた寝してた君が起きる

それと同時に駅に着いた

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赤い目

君の目にはいつもコンタクトが入っている。
そしていつも充血している。
私がもし目薬買ってあげても、きっと、
「ありがとう。」って言って使わないね。


私は爪を噛んでいる。

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くコ:彡

宇宙に行くんだ。その人の右手にはコスモス園のチケットが握られていた。
週末、ゲーム三昧する私の姿が目に視えた。

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私が決める

私は女ではありません。男でもありません。どちらでもありません。中性・無性・両性のどれでもありません。
ないということと あるということは、私にとって同じではないわ。
それは揺るがないことよ。
誰が何を言おうと。

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無題

キスをする時 目を閉じてしまうのは
きっと貴方を信じきれていないから

私の瞳を綺麗と褒めてくれる時
貴方はその底を透かすような
そのくせ手前で拒むような
そんな目の遣り方をする

電話をする時 声を低めてしまうのは
きっと貴方を信じきれていないから

高校生の頃 私の声を聞いて
もういない人の名前を呼んだこと
随分と昔のことだけど
私は未だに笑い飛ばせない

透き通った白い肌
アーモンド型のお目目
桜色のお口が ゆるりと弧を描いて
そこから零れる鈴の音色

柔らかい掌で
頰を摩ってもらうのが好きだったこと
花の香りの腕の中
微睡む午睡が好きだったこと

みんな みんな 知っているのよ
だって私も大好きだった

だけど

疲れた貴方が私の掌へ甘える度
腕の中へ潜り込む度
私は ほんの少しだけ あの人が嫌い

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フェード・イン・アウト

のこったものは、私と溶かしきれなかったさみしさだった。
君にとって、一枚の落ち葉のような私だったのですね。
立ち上がっているかわからない、けれど、飛び立つ気持ちはあるよ。
息を吸って、吐いて、あのときの君はそれだけだったのかな。

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真顔

笑わなくなったら苦しさを感じにくくなった
なんて楽なんだろう
だけど
それはつまり暇ってことで
楽しさを失った私の体はふらふらさまよう

「普通」の生活ができない人もいるこの世界で
刺激を求めてしまう僕らは
やっぱり傲慢だったかな

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戻らなくて正解なもの。

結局の所、もとには戻らないってことでしょ?
もとに戻せるかも。って思ってた私がおかしいのね。
壊れた鏡はもとには戻らないけれど、壊れたからこそ見える景色もそこにはあると信じてる。

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書きたくないけど

懐中電灯の電気を頼りに、真っ暗な道を歩いてた。だけど、懐中電灯が途中で壊れたのさ。道に困っていると、人が集まってきて、皆私の行く先を指し示して。君も指差してごらん。という。
ずーっと泣くのを耐えていたら、今度は笑えなくてさ。そしたらさ、そこにあなたが来て、声をかけてくれた。あなたの一言一言が暖かくて、優しいくて、乾いた目から涙が流れた。