辛いとか苦しいとか
吐き出してそれが何になるの
誰も受け止めては下さらないのに
構ってとか愛してとか
願ってそれが何になるの
誰も掬っては下さらないのに
お慕わしい気持ちなど
差し出してそれが何になるの
あなたはきっと振り払うのに
失敗
後悔
懺悔
非力
無能
馬鹿
でも
でも
「今生きるこの世に僕は似合わない わがままを一つ聞いて、神様!」
眠り姫さん。眠り姫さん。眠り姫さーん!
はっ。すみません店長……また寝ちゃってた……
これ5番さんね。……勉強がたいへんなのはわかるけど、仕事はちゃんとやってもらわないと。
ああでも。王子様とキスするまではたぶんずっとこんな感じです。
そういう保守的なの嫌いなんだよなあ。なんならわたしがキスしてあげようか?
店長。セクハラで訴えますよ。
あのねえ。わたしも君と同郷だから大目に見てやってるけどいつまでもかばいきれないよ。
わたし、どうしたら……
早いとこ王子様見つけてキスしてもらうことだね。
はあー……
眠り姫ちゃん!
かなちゃん。ごめん、また寝ちゃってた⁉︎
王子様来てるよ!
えっ⁉︎ どこっ‼︎
8番テーブル!
ま、こんなもんだよね。
熱い、気持ちはすっかり引いて
のどの痛みだけ
残してくれた
メロンソーダの人工的な
透けた緑に溺れて死にたい
ぼんやりした頭で
ぽつりと言葉を吐き出した
あなたはいつも
嘘つきだ
始まることさえない感情があって、
気付かない方が幸せな感情もある。
例えば、僕が女体で君がゲイとか。
(珍しく書いてみても。)
6年間をつづったノートはいつの間にか君のことばかりでした
全部私の宝物だよ
君と初めて出合ったのはいつだっけ
9年前か、いや、保育園の交流で会っているかも
最初は君を振り向かすことに精一杯で諦めかけた日もあった
君と一緒に帰るとき
私の好きな人のヒントたっくさんいって
それでも気がつかない君って本当に鈍感だね
でもそんな君も好き
今もその気持ち変わらないよ
たまたま会うっていう奇跡を作ろうと遠回りして帰っているのだもの
6年間ずっと同じクラスでなんか運命とか思っていたのは私だけかな?
ナイトハイクで君と一緒に手を繋いで緊張したのは私だけかな?
※なつかしいなあ、、、笑。
いつだって、どん詰まり。
助けを求めるような関係も作れなくって、ひとり、追い込まれてる。
馬鹿みたいだね、そんな人生。
馬鹿みたいだね、私の人生。
『ガラシャのたぶんはじめてのお使い』
ある日ユリは突然こう言った。
「ガラシャ、君にひとつ魔法を教えてあげよう。」
ガラシャは少し迷ったがこう言った。
「どんな魔法?」
ユリは企む顔をしてこう言った。
「力持ちの魔法だよ。」
「......そんで、このグリモワールを読んで......そうそうそんな感じ......よし、出来た。
これで君は少しの間力持ちだよ。」
ユリは少しあざとい顔をしてこう続けた。
「それでさぁ...あの、ひとつ頼まれ事をしてくれないかしら?」
ガラシャはこの時心の中で、あぁあの時断っておけばよかったと後悔した。
「どんな頼まれ事?」
「あのね、お使いをしてきて欲しいんだ。」
「何を買ってくればいいの?」
「このメモに書いてあるやつ。」
「わかった、行ってくる。」
「ごめんね、行ってらっしゃい。」
―表
ガラシャは魔法都市ミコトの中心街へ向かって歩いていた。
「もう何よ、ユリったら。ひどいよ。」
こんなことをぶつぶつ言っていたら着いた。
ユリが買ってこいと言ったのは、一週間の食料と蛍と沢山の便箋と芍薬の花である。
食料は何処でも買えるがほかの物は特定の場所でしか買えない。
おかげでガラシャは街の隅から隅まで歩く羽目になった。
ガラシャは歩いている最中街を見て、この街はなんだか哀しい街だなと思った。
永遠とも思える摩天楼もガラシャの目にはなんだか物悲しく見えた。
アパルトマンに帰ると壁に積まれたグリモワールが崩れていて、ユリが片付けをしていた。
ユリはガラシャを見て、
「おっ、丁度いい所にガラシャが。
すまないが頼まれごとを.........。」
ガラシャは呆れてこう言った。
「もう、ユリは仕方が無いわね!」
Coming soon ―裏⬇
ハイネックの隙間から流れ込む寒気が心震わすの。あなたとすれ違ったとき、あなたと目があった時には、私はこの目をそらすでしょう。この私があなたの忘れられないほんの一瞬になれば、それでいいの。それだけでいいの。
初めてを大事に抱えて
いつかいらっしゃる貴方のために
なんてね、本当は
そんなアテ何処にもないから
いっそ私が奪ってしまおうか、とか
そんなことを考えたりもする 冬の夜
自分を守る術は、誰かを救う術にもなるから。
逃げた先も、道は道だよ。走って、転んで、擦りむいて。それでも僕ら、走り続けるんだ。
だって僕らは、何ひとつ、まだ始まっちゃいないんだ。