久しぶりだったね。変わってなくてよかったです。変わったの私だったのかな。またあなたといたときの私に戻りたいよ。
「この子の名前、何にしようかしら。」
母の言葉に、強く反応する。
「"宙(そら)"がいい。宇宙の宙で"そら"。」
母は笑う。
「それじゃあ、あなたの名前を呼ぶときと、聞き分けがつかなくなるわ。」
そんなの、ニックネームでも何でもつけてしまえばいい。
私の気迫におされたのか、ちょっと間をおいた母は、そうね、と呟き、
「この子の名前は"宙(そら)"にしましょう。空ちゃんが名付け親ね。」
と母がいい、にっこり笑ってくれた。
私は嬉しかった。
この子を、あの海に連れていかなくては。「馬鹿」ばっかり言わないよう伝えなくては。あと、UFOを勝手に操縦しないように言うことも。言いたいこと、伝えたいことが山のようにあって。
それでも、一言目は決まっていた。
「また会えたね、宙。」
宙は笑った。
「ほら、いった通りだろ、姉ちゃん。」
そういってる気がした。
おしまい。
「許さない」と言えるようになるには、あとどれだけかかるのか。
「親も人間」なら、私も人間だ。
許さなくたっていいでしょう?
そう思わせてくれない人たちが、闘う子らを殺すのだと、早く気づいて。
(育ててもらってるのに…的な言葉は綺麗事より要らない)
この世の中の恋愛ソングを全て君のために歌っていたって言ったら君は笑うかな
でもきっとこの想いを伝えることはない
きっとこの想いは伝えてはいけない
何年も前の懐かしい曲を聴く度に思い出して
こんなにも待っていたなんて君は知らない
私の知らないうちに大人になっちゃって
あの頃の君はもういないのかい?
夢を叶えてる君はずっとずっと素敵だよ
でも君は私のこの想いを知ることはない
私はこの想いを伝えてはいけない
「頑張れ」は言えるけれど、それはなにも背負わすつもりなんかないからで。
だけど、タッチひとつの安い「頑張れ」は、それよりもっと痛いって思うよ。
【スタンプは、押さないし、押せません。少なくとも、此処では。】
拾え切れないたくさんの想い。
零れ落ちたものを、きっと見つけてくれる人がいる。
私のこの両腕には、抱えきれないほどの想いを。走るたびに零れ落ちてしまう星のカケラのような、キラキラの想いを。
涙が出そうなくらい、楽しくて仕方がない日々を。
ずっとずっと続けていけたなら。
私たちは、きっと両腕に収まりきらない星のカケラを抱いて毎日を駆け抜けている。
たくさんの零れ落ちた星のカケラが、走り抜けた道になる。
両腕の星のカケラが無くならないように、時には立ち止まって。
この世から、消えてなくなるその日まで
星のカケラは消さないように。
死にたいと、言葉にできたら楽になるのか。それを誰が拾うのか。
捨てられた言葉は心と同じだ。
吐いた言葉を拾う者なく、壊された心を包むものなく。
死にたいと、言えない心が身体を引き裂いている。
理解する間も覚える間もなく、私の全てを奪い、止めるのね。
ここに生まれてしまったからか。
あなたは私をどうしたいのか。
知らない人は黙ってちょうだい。
知ってる人は、知らないより悪い。
被虐は選択ではないの。
私の責任ではないの。
誰にも頼るつもりはないから、私に何も求めないで。私に何も押し付けないで。
あとはどうなってもいいから、40日間だけ、私を放っておいてください。
(19年耐えてきたのに、受験まであと39日で勉強も何もできない状態。つらい)
Eから始まるコードを鳴らし
雨音に変えて身を預く
すれば溢れるこの青は
余韻に変わって流れ入る
『ネペジ現御神の位』
ネペジには代々国家元首の称号である
『現御神の位』を継承する家がある。
その名も『宝条家』、そして現在の現御神の位の称号を継承しているのが『宝条八千代』である。
渚瀧院文紡はこの日、八千代に呼び出されていた。
「渚瀧、最近の出来はどうですか?もう3日も文紡は唄を出ていないのですが。」
文紡は少し気まずそうに応えた。
「えーと、最近降りて来ないんです。言の葉が。
スミマセン、院名を頂いたのに。」
八千代は少し落ち着いた様子で、
「良いですよ。逆にこれまでの院名継承者より作詞間隔が狭くて心配していたところでした。くれぐれも無理はしないようにして下さいね。」
文紡は八千代のいる萃霧宮をでて想起堂へ戻った。
そして三味線を取り、思うままに詠んでみた。
ちきちきばんばん...
【舞いし夢想の記はいずこ
二度と戻らぬ儚さと
幽幻夢幻の華やかさ
その身即神仏なりて
蘇らせは出来まいか
舞踊りたるあの記憶
二度と触れぬその手先】
ちきちきばんばん......ばん......
To be continued #42 ↙
『ガラシャは貰って行きます』
P.S.一つ報告。
プロットでのファヴァー魔法図書館が完結しました。
プロットなのでまだ骨組みだけですが、それだけでも#200あたりまで行きました。
恐らくちょくちょくネタも挟みたくなってくるし時事ネタも尽きないからファヴァー魔法図書館は#400あたりまで行くかなと思います。
そういう事なんでよろしくお願いします。(って誰に何をお願いしてるんだろ。)
※今回は固有名詞とか設定とか解ってないとアレな感じの物語何でレスの方に設定書いていきます。
ああ、また今日が終わっていく
ああ、きっと明日も過ぎていく。
あの人といられる時間は限られているのに
影が短くなって、そして伸びていく
長くなった影は、縮んでいく
そうして過ぎる365日
ぐるぐる回って
どうして距離を置くの?
どうして立ち止まるの?
どうしてブレーキをかけるの?
教えてよ、私。
答えてよ、私。
ツタエタイヨ、ワタシ。
…?
ワタシハ、ツタエタイノ。
「 よし。」とつぶやいて結ぶ、靴紐
ツタワルトイイネ。
ほら、また声がした。行こう。
夢や目標は僕らに
自信と希望を与えてくれるだろう。
だから僕らは夢に向かって走れるんだ。
でも忘れるな。
絶望と不安はすぐ後ろに。
振り向いたらその手を持っていかれそうで。
振り向いたら前を向き直せない気がして。
だから僕らは走るんだ。
振り向かず。振り切るために。
誰よりも速く。
走り続けるんだ。
貴方が泣いている時は一緒にわんわん泣いてあげる。
貴方が喜んでいる時は一緒に馬鹿みたいに喜んであげる。
貴方が怒っている時は一緒に怒ってあげる。
貴方が辛い時は、そっと手を握って長くて苦しい道を歩いてあげる。
ほら、もう大丈夫。
走った。祖母の家まで、走って走って走って走った。まだUFOがあるかもしれないと。だが、庭には既に何も残っていない。破片や跡など、何一つ。そんななか、まだ状況を飲み込めていない私に、一本の電話が入った。
「「はやく病院へ、ばあばとくるんだ!」」
父からだ。病院へは歩いて五分程度。私はこの偶然の奇跡に、胸の鼓動が高まるばかりだった。
はやく、はやくいかなきゃ。
祖母へは伝えたので、後から来るだろう。私は、一刻もはやく行きたかった。
着いた。四階の304号室。病院の扉を開く。
「お母さん!」
疲れているような、それでも嬉しそうに微笑む母の腕のなかには、小さな小さな男の子。私の、弟がいた。覗き込むと、先ほどまでの男の子の顔とダブった。茶色い髪と、深くて黒い目。私は息を飲んだ。
続く
教えてよ。
このあまりにも残酷な
世界の仕組みを。
僕も生きていけるように。
教えてよ。