ライブ会場の最前列はまぶしくって
なんも見えやしねえや
なんて、小学生の僕は思ったのさ
大好きな音楽も無定形なんて嫌だ。
やわらかい形をおくれ。
なんも聞こえないくせにね
ヘドバンばっかしてて
「サイコーだった」って大人ぶって
お酒の味が恋しくなって
すっかり汗かいて
あしたになったらわかるかなあ
冷たい夜も、叫びたい言葉も
いつの日か、形になって
この爪から、ほとばしるように
冷たい雨が、骨までしみる朝を
僕らは、いつだって待っていたから
めをつむって、あしたになったらわかるよ
総てが指1本の裏に隠されている。
あの時の苦難、嫉妬、憤怒、愛情、友情、良心。
誰かとの帰途や周囲の喧騒、お気に入りの音楽や受験勉強や睡眠までもが。
それら総てが指1本で隠れうる半径約6360㎞の物体の中に統べられている。
そして、これらは約1500gの物体によって統べられている。
私はあなたが1番なの
あなたも私が1番だって
その大好きな笑顔で言ってくれた
その笑顔が大好きで
だからあなたの泣いてる顔は
見たくなくて。
隣にいるしかできないけど
隣にいさせて?
泣顔を笑顔に変えて見せるから
そう言ったら
それは何の意味があるの?
冷たく冷たくそう言われた。
私はあなたの彼女なんだよ
なら私はあなたの支えになりたい
そう思うのは間違ってるのかな
泣いてる声 泣いてる顔
もう見たくないよ
いつになったら
いつになったらあなたは
私を好きになってくれますか?
どうしようもなく
泣きたくなった
どうしていいか分からなくて
立ち尽くしたまま
足場なんてないのに、ただもがいて、ひたすら上を目指した。悴む手足は痛々しいキズを付けている。まるで、私が生きている証拠みたいだ。
もっと単純な答えでいい。多くはいらないから、たった一つでいいから、カタチある答えを私にください。
あれから三日がたった。
伊藤君は、頭の回転が速くて、男子の会話の中心にいることも多くなった。
転校して来たばかりなのに、もう男子のほとんどから信頼される、人気者になったようだ。
そして、優里香はどうやら木村君と付き合い始めたみたいだ。
最近は、よく一緒に話しているし、一緒に帰ったりしている。
「優里香…」
優里香に話しかけようと呼んだ時、木村君と喋っているところだということに気づいた。
別に、優里香以外友達がいないとかそういうわけではない。
あかりのグループとも割と仲がいいし、男子ともまあまあ喋るタイプだと思っている。
でも、親友と話す機会が少なくなっていくのは、悲しいことだった。
ぼんやりとそんなことを考えてると、後ろからぽん、と肩を叩かれた。
「えっと…相葉さん?消しゴム落としたよ。」
「ありがとうー! …!」
そこには、伊藤君が立っていた。
喧騒の切れ間
ふ、と浮かび上がる静寂の中では
覚えてしまった指が
何度も何度も その名を綴って
覚えてしまった唇が
何度も何度も その名を呼んで
それは虚空に霧散するのみと
その都度 目の当たりにしているくせに
その余韻も溶けきらぬうちに指は唇は
懲りずに走り始める
人間関係って難しい
どうしたら機嫌は直る?
どうしたら前見たいに楽しく話せる?
この世界はいろんなところで繋がってる
時にはそれが人々を幸せにするものとなる
だが、
それと同時に人々を不幸にするものにもなる
今私は人を傷つけてしまったのだろうか
それとも相手が私を傷つけてしまったのだろうか
どうしてもっと早く気づかないのだろう
もう不の噂は広まっている
だがもう遅い
一度ついたイメージは二度と壊れることはない
どんどん自分の居場所が無くなっていく
どんどん自分を嫌いになっていく
と、同時にこの世界を憎む
お願いだから
聞いただけで判断しないで
見た目だけで判断しないで
どうか一度、話しみてよ
どうか一度、いいところを探してみてよ
いや、
いいところなんて自分には一つも無いのかも知れない
神社で、シンジがオラクルから質問を受けていた頃、サクはサクヤから、館の簡単な説明を受けていた、「...最後に、ここがあなたのお部屋です。ここが広いので、ちょっと説明が長くなってしまいましたが、迷ってしまわれたら、私にお聞きください」、「わかった」、「では、私は給事に戻りますね」、サクヤは、その場を離れた、「とりあえず...入るか」、その部屋は、目覚めたときの部屋と、広さは同じくらいなのだが、置いてある家具等が少しだけ違っていた、「こりゃすげぇ...」、とてもきれいな部屋、客人用だと聞いたが、全く使われてないようにきれいだった、「(ん?)」、なぜか、小さなテーブルの上、この世界に飛んだときの本が、無造作に置いてあった...
「失礼します、お嬢様、紅茶です」、ルナは考え事をしているようだった、「ん?あぁありがとう、案内は終わったの?」、「ええ、滞りなく」、「流石サクヤねぇ...ん...おいしい...」、「今日は、庭の畑で採れた、葉です」、「あら、もうそんな時期?なんか、早いわねぇ...ところでサクヤ?」、「なんでしょう」、「あの青年の話、どう思う?」、「おそらく...」、「あら、どうやら、私と同じ考えみたいね」、「ええ、おそらくイズモの一派の仕業だと...」、「はぁ...何だか、今回は度を越して面倒くさそうねぇ...」、「ですが、この前のことを考えて、巫女には頼めなさそうですし...」、神社の巫女はこの世界を守る指命を代々背負っているのだ、「しょうがない...サクヤ、お母様をこの館に呼びなさい」、「しかし、お母様は、今どちらにいるのか、わからないのですが...」、「それなら心配ないわ」、「まさか...」、「ええ、そのまさかよ」、「お嬢様!あれは危険すぎます、お止めください!」、「いいのよ、なんとかなるから。サクヤ、早速準備に取りかかりなさい!」、「...わかりました...」、「あぁそうそう、パチェにも、準備をお願いしといて」、「了解しました」、ルナは久々に興奮で胸が高鳴っていた...