雨のように泣きました
しとしとと泣きました
もがいたら進めるの?
そんなの嘘でしょう
君が話しかけてくれた。
なつかしい去年のクラスで集まって。
君が話しかけてくれた。
笑顔で話しかけてくれた。
君が話しかけてくれた。
目をそらしても、続けてくれた。
君が話しかけてくれた。
新クラスになれた?って。
君が話しかけてくれた。
なかなか見なかったよ。って。
君が話しかけてくれた。
冗談まじりに、覚えてる?なんて。
君が話しかけてくれた。
忘れる日なんて1度もなかったよ。
君が話しかけてくれた。のに、
また、素っ気ないこと言っちゃった。
君が話しかけてくれた。
何回だって夢を見られるんだ
ぱっ ぱっ ぱっ ぱっ
切り替わる情景に
色彩が舞い散る
この胸にくすぶる涙を
パレットで溶かして!
いつかは笑えるんだと
何回だって思いたい
この耳に残る声を
いますぐ連れ去って!
あなたの後ろ姿
水彩画のようだ
ぱっ ぱっ ぱっ ぱっ
移り変わっていく
大きなバイクに乗るヤンキーもギラギラした車に乗るいかつい人も
みんな教習所で免許を取るために、がんばって勉強して教官の話をちゃんと聞いてたと思うと
昨日よりも人にやさしくできるような気がする
苦しいというと誰も返事をくれない。
絶望を極力そのまま言葉にしようとすると誰も返事をくれない。
綺麗事を言うといいねと誰かが言った。
嘘もついて希望を書いたら何処かのラジオで読まれたりもした。
虚しさを思った。
美しさの尊さと人に見てもらえるということと、醜さの途方もなさを思った。
そのことを書き置きたい。
ゆっくりでいいよ
いつかは冷めるし
いつかは覚めるから
だけど今は
今だけは
君の体温を感じていたい
君の夢を見ていたい
川が好きだ、止まらないから。
池が好きだ、静かだから。
海が好きだ、広いから。
雨が、
嫌いだ。
雨が降っているときはいつも決まって
君が泣いていた。
傘もささずに、雨に打たれて、
一人孤独に泣いていた。
雨が乱反射して生まれた
仄かな景色と誰かの嘘と
傘に降る雨が 冷たい
沈んだ先のあの都市で
僕を塞ぐ あの壁の前で
濡れてしまった 詩集を
失くしてしまった 思い出を
僕は幽霊船に乗って 漂う
見つけ出すんだ 翡翠色の瓶