優しい雨が降って、
紫陽花をそっと揺らして
傘についた雫を払いながら溜息を一つ
猫の尻尾がそれをたまたま弾いたら
湿気を含んで重たくなった心を
少しだけ、軽くした気がした
また明日、
少しだけ、頑張れる気がした
ねえ、6月
なんにもいいこと
なかったよ
押し寄せてくる 青の上から
吐き出していく 幾千の色
ゆっくり
しずかに
重ねていって
やあ、7月
なかよくしような
よろしくね
リズムに気をつけて作っているつもりですが、逆に分かりにくくなってるかも…どうですかね?
毒林檎の皮で染め上げた唇でキスをしてから、叩き割ったガラスの靴で心臓を突いた。そうしてゆっくり君を壊して、こうしてあっさり君は壊れた。すべては君が優しいせいだった。乳白のもやを緩やかに切り裂き、淡藤から瑠璃に変わりゆく空を見上げた。もう少し早く、その美しさに気が付きたかった。私のせいで赤黒くなった君の隣へ寝転ぶ。毒林檎の皮だった雫とガラスの靴だった破片、それからこんなときですら柔らかな東雲、そんなものにまみれて私も眠ろう。太陽をびっくりさせてしまう前に眠ろう。
すべては君が優しいせいだった。
君があんまり優しいせいだった。
私達の小さな命。
もしもあの時
あなたの声を聞いていたのなら
今こうして手紙を書くことはなかったのだろう。
私達はあの夜
小さなあなたを失った。
ごめんね。
私達はあなたの顔が見たかった。
声が聞きたかった。
今もあなたは、私達の中で生き続けているわ。
綺麗な月夜の日。
私達はあなたに会いたかった。
一生懸命頑張る君の
涙は無駄にならないよ
一生懸命やると言い訳ができなくて
失敗した時すごく悔しくなる
でも
一生懸命やることで
いつかあいつを見返せるんだ
一生懸命やることは
絶対恥ずかしくなんかないんだ
もし雨に色を付けたら
きっときれいなんだろうと
小さな科学者は考えました
実験は成功でした
科学者は、カラフルに色づいた雨を
ずっと眺めていました
科学者は、幸せでした
科学者はふと
足元に目を向けました
そして愕然としました
そこにあったのは
混ざり合った色彩が生み出す絶望の色
科学者は人の過ちを知りました
どこにでもある話にみえる
でも本当にどこにでもあったら
世界って
もうちょっといいものだったんじゃないかな
あの頃の君は可愛かった
あの頃きみを可愛がった
恋だから 好きなのに 愛故に
なぜだろう僕は
わけもなくどうしようもなく
あの娘のことが好きで好きで
たまらなかった
しょうがなかった
そろそろ寝ます
あさっての今頃
もう一度きみに
会えたらいいな
人間って
集まると温かいよね 暑いよね
自分がどこへ進んでるかもわからない 熱狂
集団の意思に呑み込まれてしまう
僕は醒めてるせいで
僕には理解ができなかったから
仕方ないのかな
こうして
息ができなくなっていくのは
浮かんで
浮かんで
小さく 弾けた
思い通りの世界でも、あなたがいなきゃ意味なんてない。
時を越えても、超えられないのは、あなたとの時間が輝いてるから。
サヨナラいつかまた会いましょう。
私は変わらずここにいるから。
絵に描いたのが幸せなら、
絵描きじゃないぼくだって幸せになれるかな。
ハッピーエンドだけが物語なら、
ぼくだって作り物で構わないよね。
お伽噺はきみの庭で、昔話はぼくの部屋で、
おはようって云いたくて、雨降りの晩に、
ずっしり濡れた傘を仕舞いたくなかった。