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無題

「優しい言葉を掛けられなかった」と
嘆く君も君なのだから
「そんな日もあるよ」と
肩を抱いて隣に居られる人になりたい。

2

雨降り即興詩。

歩道橋の下で傘のなか、
アニメみたいに拡がる波紋を眺めてた
痺れた足が揺れていて、
飽和した湿気のなかに消えていく
氷が溶けるように、どろり
流れてしまいたい
傘を畳んで濡れていこうか

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crater creator

眠りにつくその瞬間に
潜り込んでくるパラノイア
三日月のカーブに背を預け
いたずらっぽく笑うきみ

夜の隙間を縫いつけよう
きみのへたくそな塗り絵がばれないように
星を繋いで名をつけよう
金平糖をこぼしたきみが叱られぬように

気まぐれに空に落書きをする
でこぼこの地表でかくれんぼをする
月にいるのはうさぎだと聞いたのに
これではまるで猫のようだ

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君は

君は美しくてかっこよくて、それでいて少しだけ弱くて、だけどその弱さを隠そうとするのがまた美しい。芸術作品を見るような、うっとりした目になってしまうよ。
君は今、とっても辛くて孤独だったとしても絶対に反抗して否定して、強く生きようとしている。そういう人間を僕は大好きで、そんな人間がもっと増えれば、地球はもっともっと美しく蒼く輝けるんじゃないかな。
君が全ての始まりになれますように。

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君の隣はほかの誰かがいるかもしれないけど
僕の隣は君以外考えられないし
君じゃなきゃいやだ
常に僕の中に君がいる
恋は甘酸っぱい気持ちになるの
君が好きで好きで大好きで溢れ出てしまう
その溢れでたものがまた好きを募らせる
僕の君への思いいつか届きますように
大好きな大好きな君へ

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いやだ

大好きな君の前には一番嫌いな私がいる。
なんで君の前だけは嫌いな私がでるの
大好きな君の前だけで…

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別れ際

あのひとは
立つ鳥跡を濁さずという言葉を知らないのかしら
こんなにも優しさと愛しさを置き忘れて

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心中

いっそあなたと
離れてしまうくらいなら
構わず私を
殺して 殺して

いっそお前を
手離すくらいなら
このまま一緒に
死んでくれるか 死んでくれるか

こんな世の中に
独り残されるくらいなら
あなたと共に 地獄の川を渡る方が
どれだけ幸せじゃろかいなぁ

二人の想いが重なるとき
この世界は
赤く 紅く
染まっていく

2

奇跡のお代を払います。

もし、私を守ってくれる素敵な人に去年出会った事が奇跡だったのなら、私は今その分のお代を払っているのかな。
もし、校長、教頭、ここにいる生徒のみんなに出会えたことが奇跡だったなら、私は今その分の辛い思いをしているのかな。

そう思ったら悲しいけど、頑張ろうって思えたんだ。

明日は...。

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あのお方に向けて

あなた様がそう望むのであれば、私は構いません。
あなた様の望み通りにしてあげましょう。永遠にあなた様のそばにいることを誓います。

0

あなたの手が
私を乱し
あなたの瞳が
私を燃やし
あなたの唇が
私を溶かし
あなたが
私を
人間(おんな)にする

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黒猫

 書を捨てて、街に出た。これからは世間という大きな書物を読むのだ。あてもなく電車を乗り継ぎ、適当な所で下車。風情のある旅館にチェックイン。退屈だ。本でも持ってくればよかった。ああそうだ。書は捨てたのだった。風呂にするか。
 露天風呂から上がり、部屋に戻る。美人の仲居さん。テーブルに、チーズバーガー、コーラ、ポテト。
「これが夕食?」
「そうです」
「まじっすか」
「はい。まじです」
「ずいぶんフリースタイルなんだね」
 チーズバーガーをかじり、庭に目をやる。黒猫が、死にかけの蝉をもてあそんでいる。

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Whisper

寝入ったアナタの髪をそっと撫でて、
ワタシは風に身をまかせて行くとしようか。

2

無題

私を壊す時には
どうぞ紐をお使いにならないで
貴方の掌を その時まで感じていたいの

私を壊す時には
どうぞ背側をお刺しになって
貴方の抱擁を真正面から受け止めたいの

私を壊す時には
どうぞ経口薬はお使いにならないで
貴方の口付けを最期に戴きたいの

私を彼方へ追い遣る苦痛は
きっと多幸感と紙一重
貴方が それを下さるならば