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無題

据えられた瞳の奥の
微かに息衝く愛情を
今ならわけなく見付けられる

抱いた腕の中の
絶対零度の絶望を
今ならわけなく汲み取れる

今ならわけなく
複雑怪奇な貴方の人徳を
敬うことができるのに

凍える貴方は僕を置いて
去って行ってしまった きっと
愛し抜いた彼女の元へ

清浄なる眞白の樹の下

其処では きっと
貴方の瞳は和やかで

其処では きっと
貴方は温もりを取り戻す

代わって 僕は
少しだけ影を纏おう

代わって 僕は
少しだけ歪んでみせよう

恐るるには足りないさ
受け継いだ貴方の欠片は
本当は何時だって 直向きで温かい

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本日の魔法講座 その330

前を向いて とんで
って

こみち姐さんが
こきゅ、と 手を合わせるから

とべない とべない
とべないわたしは もう

新しい神さまを
創造しなくてもいいみたいだ

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片思い

そんな大切な事はもっと大切に言ってよ。
こっちが呼吸出来なくなるから。
彼氏の話なんてだめだよ。

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患った頬は紅いのに瞳の奥はしんと冷え切っている
押し問答をしたってあの人は上の空より高いところにいる
なんでも「純」をつければ良いわけじゃない
はっとさせる鋭さは忘れたものにしかないのだ
吐き続けられる嘘ならどうぞたっぷりと胸焼けするくらいに
死んでも君は君だから生まれ変わりなんて期待しないでね
逃避行には僕を道連れにしてどうかひとりで行かないで
また明日の約束をしたいね