据えられた瞳の奥の
微かに息衝く愛情を
今ならわけなく見付けられる
抱いた腕の中の
絶対零度の絶望を
今ならわけなく汲み取れる
今ならわけなく
複雑怪奇な貴方の人徳を
敬うことができるのに
凍える貴方は僕を置いて
去って行ってしまった きっと
愛し抜いた彼女の元へ
清浄なる眞白の樹の下
其処では きっと
貴方の瞳は和やかで
其処では きっと
貴方は温もりを取り戻す
代わって 僕は
少しだけ影を纏おう
代わって 僕は
少しだけ歪んでみせよう
恐るるには足りないさ
受け継いだ貴方の欠片は
本当は何時だって 直向きで温かい
前を向いて とんで
って
こみち姐さんが
こきゅ、と 手を合わせるから
とべない とべない
とべないわたしは もう
新しい神さまを
創造しなくてもいいみたいだ
そんな大切な事はもっと大切に言ってよ。
こっちが呼吸出来なくなるから。
彼氏の話なんてだめだよ。
患った頬は紅いのに瞳の奥はしんと冷え切っている
押し問答をしたってあの人は上の空より高いところにいる
なんでも「純」をつければ良いわけじゃない
はっとさせる鋭さは忘れたものにしかないのだ
吐き続けられる嘘ならどうぞたっぷりと胸焼けするくらいに
死んでも君は君だから生まれ変わりなんて期待しないでね
逃避行には僕を道連れにしてどうかひとりで行かないで
また明日の約束をしたいね